将来介護が必要となる理由

話題のロコモってなぁ~に?

介護が必要になる主な原因とは?

ロコモティブシンドロームが原因で、
将来要介護者になる可能性があります。

数年後には誰もが知っている新たな国民病に

現在、我が国の総人口に占める65歳以上の人口の割合(高齢化率)は、24.1%であり、これは、約5人に1人が高齢者であるということを意味します。(内閣府2012)
この傾向は今後も進み、2060年には39.9%、すなわち2.5人に一人が65歳以上の高齢者になると予測されています。
つまり、これからの超高齢社会では、多くの人が運動器をかつてないほど長い期間使用し続ける時代と言えます。
人間の運動器にとって未知の時代に突入したということで、日本整形外科学会は2008年に「ロコモティブシンドローム」という言葉を提唱しました。
より多くの国民が運動器の健康に対する意識を高めて欲しいというメッセージが、ロコモティブシンドロームには込められているのです。

また、厚生労働省が2012年に発表した、「健康日本21(第二次)」(国民の健康寿命の延伸等を目的として健康に関する基本的な指針や数値目標等を定めたもの)によると、ロコモティブシンドロームを認知している国民の割合を増やすことを、これから先の大きな目標に掲げています。

具体的目標値は、2012年時点のロコモティブシンドロームの認知度が参考値で17.3%なのに対し、2022年には認知度80%にまで伸ばす、と設定しています。
国を挙げての方針ですから、今後、ロコモティブシンドロームへの国民の意識はますます高まり、21世紀の新たな国民病として広く認知され、ロコモティブシンドロームの予防・改善に高い関心が寄せられていくでしょう。

高齢者の介護の実態

介護保険制度における要介護者または要支援者として認定された人は、2009年度末で484.6万人となり、65歳以上の高齢者の約16.2%を占めています。

平成22年国民生活基礎調査の概況/厚生労働省

このうち、ロコモティブシンドロームが要因となって起こりうる徴候は、「高齢による衰弱」「関節疾患」「骨折・転倒」が挙げられます。
ロコモティブシンドロームの代表的な運動器疾患としては、骨粗しょう症、骨折、膝関節症、脊椎間狭窄症、腰痛などが挙げられます。
こうした情報を踏まえると、若くして既に膝、腰、筋力などに不安のある方は、将来ロコモティブシンドロームで要介護者となる可能性が高いと言えます。
早い段階から積極的にケア、サポートしておくことが大切です。

参考文献
・「健康日本21(第二次)」(2012)厚生労働省告示430号
・「平成24年版高齢社会白書」(2012)内閣府
・「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」(2012)国立社会保障・人口問題研究所

  • ロコモティブシンドロームってなに?
  • ロコモってどんな症状?