寝たきりが要介護を引き起こす原因

話題のロコモってなぁ~に?

ロコモが悪化するとどうなる?

健康だと何処でも自由に行くことができますが、運動器が衰えた場合には、
自分の思った通りに移動できなくなったり活動範囲が顕著に制限されます。
では具体的にどのような状況が起こりうるのでしょうか。

ロコモは「寝たきり」の主要な原因

ロコモティブシンドローム(以下ロコモ)で問題となるのは、筋力、バランス能力、関節等の衰えです。
これらの運動器の衰えが進行すると、いずれ移動能力の低下を招くことになります。

ロコモが始まる40歳過ぎには、誰もが足腰の衰えは感じても、自分の移動能力の低下が、将来要介護になる危険性の高い状態になってしまう、という想像はつかないでしょう。

しかし、運動器の健康を維持しようとする意識を高めなければ、移動機能は急速に低下し、いずれ杖やシルバーカーなどの器具に頼らなければ外出できない状態が早めにやってきます。

続いて、室内でも机や壁で体を支えないと移動ができない状態になる可能性が上昇します。
すると、家ではほとんど座った姿勢での生活になり、やがて座る、立ち上がるという動作も誰かの補助がなければならない状況に陥っていくのです。
ここまでくると、要介護状態や寝たきりという、ロコモの中で最も重症な状態に達してしまうことになります。

免れないQOL(クオリティ・オブ・ライフ)の低下

ロコモが悪化し、自分で自由に移動できない生活が始まると、QOLにも悪影響が出始めます。
バリアフリーな環境は整備されつつありますが、やはりどこでも自分の思った通りに移動でなくなり、活動範囲が顕著に制限されます。
例えば、もしあなたが足を骨折して入院し、ベッドの上で安静にしていなければならない日々が続いたとします。
おそらく、自分の意思通りの日常生活が出来なくなってしまった急な環境変化は精神的なストレスになるケースもまれではありません。
実際、歩けないというストレスによってイライラし、普段と異なる言動をとってしまうケースがあるそうです。

また、介護生活は自分一人の問題ではなく、介護をする側の負担増の問題も存在することを忘れてはいけません。
現在勤めている仕事を辞めなくては介護ができないといって、仕事を辞めたり転職したりする人も出てくるでしょう。
つまり、ロコモの悪化は自分だけの問題に止まらず家族への負担やQOLの低下にも多大な影響を及ぼすのです。

10年後、20年後、30年後も、自分や家族のQOLのレベルを落とさず、自立した生活を楽しめるのが誰しもの理想だと思います。
何歳からでもロコモの予防、改善は行えます。
あきらめずに今日から抗ロコモに繋がる運動習慣、食生活を取り入れていきましょう。

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