予防のために摂りたい栄養素とは

話題のロコモってなぁ~に?

ロコモ予防におすすめの栄養素は?

ロコモをに防ぐためには普段の食生活にも気を配らなければいけません。
ここではロコモ予防に効果のある栄養素「アミノ酸」はじめとした、
様々な成分・食品を解説します。

筋肉の材料「アミノ酸」で抗ロコモ

加齢による筋肉の減少は40歳頃から始まります。
身体を支える筋肉が減少してしまうと、関節への負担や転倒のリスクが増大し、ロコモティブシンドローム(以下ロコモ)へのスパイラルに陥ります。
では、筋肉の減少を抑えるためにはどうすればよいのでしょう。
その方法は大きく2つあります。
まずは、適度な運動で筋肉に負荷を与え続けること、そしてタンパク質、アミノ酸など、筋肉の材料となる栄養素を摂取することです。

全部で20種類あり、その中の9種類は人間の体内で合成できない、もしくは合成されにくいため、「必須アミノ酸」と呼ばれ、食品からの摂取が求められます。
残りのアミノ酸は体内での合成が可能なため、「非必須アミノ酸」と呼ばれます。

【筋肉の合成に関わる20種類のアミノ酸】

必須アミノ酸 非必須アミノ酸
ロイシン アスパラギン酸
イソロイシン アラニン
トリプトファン アルギニン
トレオニン グリシン
バリン グルタミン酸
ヒスチジン グルタミン
フェニルアラニン システイン
・メチオニン ・セリン
・リジン ・プロリン
  チロシン

「必須アミノ酸」は、筋肉合成のための大切な材料であるため、積極的な摂取が求められますが、その中でも特に「ロイシン」が重要です。 ロイシンは筋肉の主要な材料になるだけでなく、摂取したロイシンは筋肉内で分解されますので筋肉の合成促進因子として働くことが知られています。
ロイシンを多く含む食品には、牛肉、レバー、牛乳、プロセスチーズ、カッテージチーズなどがあります。

骨を強くする「ビタミンD」「ビタミンK」で抗ロコモ

ビタミン類の中にも、ロコモの予防に特に欠かせないものがあります。
それは、「ビタミンD」と「ビタミンK」で、どちらも骨の健康に大きく関わっています。

まず、ビタミンDについてです。
ビタミンDは骨の材料であるカルシウムの吸収と骨への沈着を助けます。 カルシウムが十分に体内にあっても、ビタミンDが不足した状態では、満足な骨が作られません。ビタミンD不足が続くと骨粗しょう症のリスクが増大しますので、予防・改善のために適量摂取が必要です。 食品からだと、鮭、さんま、いわし、うなぎなどの魚介類に多く含まれている他、乾燥きくらげや天日干し椎茸などのきのこ類からも摂取することができます。なお、ビタミンDには、日光に当たると皮膚で合成され、体内に蓄えられるという特性があります。 普段ほとんど日光に当たらない人は、特に意識してビタミンDを摂取しましょう。

続いてビタミンKについてです。
ビタミンKには、ビタミンK1(フィノキロン)とビタミンK2(メナキノン)の2種類が存在します。 ビタミンK1は緑黄色野菜、海藻類などの植物に由来する栄養素です。 ビタミンK2は納豆などの発酵食品に多く含まれ、微生物に由来する栄養素です。 どちらも骨の健康維持に関係しますが、特にビタミンK2の方が重要です。 ビタミンK2は、カルシウムの骨への沈着、骨質の向上など、骨を丈夫にするうえで重要な役割を担っています。 なお、ビタミンK2は骨関連のトクホの関与成分としても許可されています。

骨の原料「カルシウム」で抗ロコモ

成長期のカルシウム摂取量と骨量が正の相関を示すように、カルシウムは骨を形成するうえで絶対に欠かせない栄養素です。 リンやマグネシウムと共に、骨や歯を形成し、丈夫にしてくれます。 カルシウムの慢性的な不足が続くと、骨がスカスカになり、骨質が悪くなることで腰痛、骨折のリスクが高まります。 カルシウム不足はロコモに直結する深刻な事態だと言えます。

日本人のカルシウム不足は昔から指摘されていますので、将来の骨粗しょう症予防、ロコモ予防のために、若い頃からの積極的なカルシウム補給が重要です。 カルシウムは幅広い食品に含まれています。 例えば、乳製品(チーズ、ヨーグルト、牛乳など)、魚介類(干しエビ、煮干しなど)、大豆製品(豆腐、厚揚げ、納豆など)、海藻類(干しひじき、昆布など)です。 なお、カルシウムは骨粗しょう症に対するリスク低減表示が可能なトクホの関与成分として許可を受けています。

参考文献
・「介護食の市場動向~ロコモティブシンドローム、サルコペニアを中心に~」(2012)FOOD Style 21

  • ロコモを予防するには?
  • 将来のロコモ危険度チェック

ロコモ予防推進企業 味の素ヘルシーサプライをインタビュー

食育指導士・相楽まりこさんが、ロコモ予防の推進活動を積極的に行う、味の素ヘルシーサプライさんに訪問し、ロコモの疑問や、予防法、今後の活動についてインタビューしました。

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