認知症患者の家族がすべきことについて解説します。病気の原因や症状、対策方法まで、健康づくりに役立つさまざまな情報など。

気になる病気や症状がある場合は調べてみましょう。

【認知症患者の家族がすべきこと】

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認知症は本人はもちろんですが、家族にも大きくのしかかります。しかし正しい知識を身に付け、根気よく適切に治療を続けることで、認知症の家族とともに豊かに生活することは可能です。病気を正しく理解し上手に付き合えることができれば気持ちに余裕もでき、万一介護が必要になった場合でも落ち着いて臨むことができます。また家族だけでなく地域での見守りも大切です。認知症の予防も治療も一人ではできません。他人事にせず正しい知識を身につけましょう。


日本人の認知症患者は年々増加しています。高齢になるほど認知症の人の割合は高くなり、85歳以上では約4人に1人が認知症であると言われています。認知症は決して他人事ではない病気です。

1、気づいたらまずは早めに受診を
認知症を見極めるポイントに、「その人らしさがあるかどうか」があります。家族の言動や様子に「らしくないなぁ」と感じることが度々あれば、単なる老化や性格の変化と流さずに、認知症を疑ってみることも大切です。もしかして……と気づくことは身近な家族だからできることでもあります。
家族に認知症が疑われたら、まず専門医に受診してください。レビー小体型認知症など、早く治療すれば治療化効果が期待できる認知症もあるのです。適切な治療や介護を受けるためにも、きちんと診断してもらうことが必要です。

2、認知症の正しい知識を身につける
家族が認知症を発症したら、戸惑いの気持ちが先立ち、すぐに受け止めるのはなかなか難しいと思います。しかし、正しい認知症の知識を身につけることで、視野が広がり、気持ちに余裕が持てることもあります。患者のありのままを受け入れて感情的にならないようにすることが大切です。
また、認知症には種類があるため、その種類によって症状の出方や進行、対応が異なります。家族の認知症の特徴をよく知ることで、家族皆の快適な生活や介護計画づくりに役立てましょう。
3、介護は100%完璧を目指さないv 認知症の介護は24時間体制で休むことがなく、一人きりで背負いきれるものではありません。一人での介護は体力が損なわれるだけでなく、ストレスで精神的にも疲れ果て、介護する側が燃え尽き症候群やうつ状態になってしまうこともあります。そのためにも介護は100%を目指さず、70%でOKというような、ゆったりとした気持ちで臨むことを心掛けましょう。

4、介護ストレスを貯め込まないように
介護ストレスは、兄弟や親せきなど周囲の人の無理解にあることが多いです。自分の親や大切な人が認知症になったことを受け入れられないため認知症介護の理解をしようとせず、孤独感や周囲が分かってくれないというストレスを抱え込んでしまいます。もちろん患者本人との意思の疎通ができないことも大きなストレスになります。何度も同じ事を聞かれたり、物を盗ったと責められたりしていると、病気のせいとはわかっていても、心身ともに疲弊してきてしまうものです。
ストレスを発散させる方法は人それぞれですが、体を動かしたり、カラオケで大きな声を出すのもよいでしょう。同じ経験をした人と話をして気持ちを吐き出すことも精神的に救われることが多いです。趣味や友達との時間など、自分なりのストレス発散法を見つけて上手にストレスを解消し、介護者の心身の健康を守ることが必要です。

5、介護サービスを利用する
介護ストレスを貯めないためにも、介護サービスを利用するという方法があります。介護サービスには、訪問看護、ショートステイ、デイサービスなど様々な種類があります。「介護は家族がするもの」という思い込みや、周囲の目を気にしたりして、自分の生活を犠牲にして介護を行う家族も少なくありません。しかし認知症の介護を一人で抱え込むのは簡単なことではありません。介護者がリフレッシュできるような時間を持つことで心に余裕が生まれます。介護者の気持ちの安定は、認知症の人にも伝わるのです。ゆったりとした気持ちで介護にむかうことは、とても大切なことです。

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