サプリメントからの摂取は1日2gを
超えないように!!
2010年版日本人の食事摂取基準ではω-3(オメガ-3)脂肪酸の成人の1日の摂取量の目安は男性2.1g、女性1.8gと示されています。また、DHAとEPAは1日1g以上摂取することが望ましいという目標量が定められています。DHAは、血液をサラサラにする効果があったり、脳や神経系を活性化したりするのに働くため、たくさん摂取したいと考える人もいるかもしれませんが、過剰摂取は危険を伴います。
DHA、EPAともに、過剰摂取の具体的数値はとくに定められていませんが、1日3g以上の摂取で血液が固まる作用(凝血作用)が低下し、出血しやすくなる可能性があるとされています。血液を固まりにくくする(抗凝血作用)薬を飲んでいる方や、出血が止まりにくい出血傾向の方は、サプリメントなどの服用は慎重にして、医師に確認することが大切です。
また、DHAは血圧を下げることもあるので、高血圧症により血圧を下げる薬を服用している場合、薬との相乗効果で血圧が下がりすぎてしまう可能性があり、注意が必要です。米国食品医薬品局であるFDA(Food and Drug Administration)によると、1日あたりのDHAの摂取量が3~4gまでなら安全だと保証していますが、持病を持っている方、お薬を常用している方は医師に確認しましょう。現在健康に異常がない方も、食事からの摂取も考えて、サプリメントからの摂取はDHAとEPA合わせて1日2gを超えないようにすると安心でしょう。
魚、肉、卵のたんぱく質源に偏りがないように!!
魚にはDHAが豊富に含まれており、種類を問わず1匹食べることでDHAを十分に補うことができます。1日の目標量を摂取できるおおまかな目安は以下の通りです。目安は、地域や季節により多少の変動があります。
- いわし→1~2匹
- ぶり→1/2~1切
- さんま→1/2~1匹
- あじ→1~2匹
また、DHAは、魚以外にも卵や豚肉、鶏肉などの食品にも含まれています。積極的に魚を摂取することは非常に良いことですが、魚類は水銀などの重金属が蓄積しているものも存在するため、特に子供や妊婦さん、授乳中の方にとっては摂り過ぎも良くないのです。動物性のたんぱく質源として、魚、肉、卵を上手に組み合わせて食生活を考えると良いでしょう。