目の下のシワの原因と対策について解説します。病気の原因や症状、対策方法まで、健康づくりに役立つさまざまな情報など。

気になる病気や症状がある場合は調べてみましょう。

【目の下のシワの原因と対策】

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鏡を見るたびに気になる目の下のシワ。一度気になりだすと見るたびに目立ってきているようで嫌になってきますよね。目の下にシワがあるだけで一気に老け顔に見えてショックを受けたことのある人も多いはず。「隠そうと思って化粧を頑張ってみてもファンデーションが溜まってしまう」「コンシーラーやハイライトを使ってみてもうまく隠せていない気がする」など、メイクの悩みもつきません。

また、目立たないから大丈夫と何も対策しないでいたら、いつの間にかシワが深くなっていたという話もよく聞きます。目の下は皮膚がとても薄いためシワが進行しやすい部位です。予防や解消のためには原因を理解することがとても大切。目の下にシワができてしまう原因を理解したうえでしっかりと対策し、ハリのある美しい目元を目指しましょう。

目の下にどうしてシワができる?

目元のシワは加齢によるものだと考えている人も多いでしょう。もちろん、加齢も原因の1つなのですが、ほかにもいろいろな原因がありました。ケアをしっかりしているつもりが、知らぬ間にシワを作りやすい行動をしてしまっているかもしれません。1つずつ見ていきましょう。

■加齢

目の下にシワができてしまういちばんの原因は加齢です。年齢を重ねるにつれて、受けた紫外線や刺激によるダメージはどんどん蓄積されていき、やがてシワやたるみとなってあらわれます。また、コラーゲンやヒアルロン酸といったハリやつやをもたらす成分を体内でつくりだす力が低下することも大きな要因。
そのため、若いころはハリがあってピン!としていた目元も、年を重ねるにつれてだんだんとシワやたるみができてしまうのです。個人差がありますが20代後半から30代前半を境にシワやたるみが気になりだす人が多いようです。

<加齢によるシワを引き起こすもの>

・肌細胞へのダメージ蓄積
・肌細胞の生成能力の低下
・表情筋の筋力低下

■乾燥

肌にとって大敵なのが乾燥です。特に、目のまわりの皮膚はとても薄く皮脂の分泌も少ないため、乾燥しやすい部位。厚さはほかの部分の皮膚と比較すると3分の1、頬の皮膚と比べると10分の1程度の厚みしかないため、乾燥によるダメージも大きくなってしまいます。薄く皮脂の少ない目元は肌の水分をとどめておくことが苦手なので、ハリを失いやすいといった困った特徴があります。肌のバリア機能が衰えやすい条件がそろっていて、顔のなかでももっとも乾燥によるシワができやすい部位のため注意が必要です。しっかりと保湿ケアをしていきましょう。

<乾燥を引き起こすもの>

・コラーゲン不足
・保湿ケア不足
・エアコンの使用による空気の乾燥

■刺激

紫外線による細胞へのダメージはもちろん、気を付けなくてはいけないのはメイクや洗顔といった日常生活で何気なく行っている行為の数々。特にアイメイクで使うマスカラやアイライナーは、汗や涙で流れ落ちにくく作られているため、洗顔時に強く擦ってしまいがち。摩擦は刺激となって、肌へダメージを与えます。アイメイクをするときは落としやすい成分で作られたものにする・刺激が少なくても落とせるメイク落としを使うなどするようにしましょう。

<刺激となるもの>

・紫外線
・アイメイク
・コンタクト

■血行不良

パソコン作業やスマホの使用など、目を使う時間が増えています。すると、目の周りの筋肉がずっと緊張状態になり血流が悪化。血行不良になると、肌細胞を作るための栄養分が不足しターンオーバーが乱れてしまいます。すると、最初は浅かったシワがどんどん深くなっていってしまうことになりかねません。目を使い過ぎたときは、ツボ押しや蒸しタオルなどを使い血行を促進させると良いでしょう。また、むくみやすい人は体全体の血流が悪くなっているかもしれません。適度な運動や塩分を控えた食事などで改善していきましょう。

目元にできるシワの種類について

目元にできるシワには、表情ジワ・ちりめんジワ・真皮ジワの3種類があります。それぞれの特徴や原因、できてしまったときの対策などをまとめました。目元のシワは、見た目年齢を上げてしまう原因の1つ。普段からケアしている人もケアの仕方がわからないという人も是非チェックしてみてください。

■表情ジワ

名前の通り、表情を作ることでできてしまうシワです。目尻にできる笑いジワや怒ったり悩んだりしているときの眉間のシワなどが表情ジワにあたります。肌に弾力があれば、シワにならずに済むのですが加齢や乾燥、紫外線による肌ダメージなどによって、作られたシワが元に戻らなくなってくると、ずっとそこに残るシワになってしまうのです。30代ごろから肌の弾力が徐々に失われていくため、表情ジワができやすくなります。

<主な原因>

笑ったり怒ったりしないというのは難しいものですが、険しい表情をし続けないようには気を付けたいですよね。ストレスフリーを心掛けることが第一歩かもしれません。

<対策>

笑ったり怒ったりしないというのは難しいものですが、険しい表情をし続けないようには気を付けたいですよね。ストレスフリーを心掛けることが第一歩かもしれません。また、肌に弾力を持たせるケアが大事です。保湿優先のケアで、シワが深くならないようにしていきましょう。

■ちりめんジワ

ちりめんジワは肌の表面に細かくできるシワです。ちりめんという織物の表面と似ていることからそう呼ばれています。別名を表皮ジワ・乾燥ジワと言い、目の下や目尻のあたりにでき、肌の保湿能力が下がってくる30代ごろから気になるようになります。ちりめんジワは放っておくと深いシワになってしまうので注意したいシワの1つです。

<主な原因>

乾燥ジワという別名からわかるように、肌の保湿能力の低下が招くシワです。肌のうるおいを保つアミノ酸類や細胞間脂質という細胞同士をつないでいる成分の不足によって、ちりめんジワになります。また、空気の乾燥も、ちりめんジワを発生させる原因です。職場や長く過ごす空間が乾燥しやすい人は、注意が必要かもしれません。

<対策>

肌への保湿をこまめに行うことがちりめんジワ対策となります。持ち運びしやすい容器に保湿用の化粧水を入れて、乾燥が気になるときに使うようにしましょう。デイリーケアも保湿に力を入れると◎。また、肌の保湿と合わせて、空間の乾燥を改善することも大事です。エアコンの利いた室内では加湿器を使うようにすると良いでしょう。

■真皮じわ

加齢ジワや構造ジワなどとも呼ばれます。肌の奥にある真皮層という深いところまでシワが刻まれてしまっている状態で、ほかのシワに比べてくっきりしているのが特徴。涙袋の下のあたりにできることが多いようです。皮膚のたるみによってシワがより深く見えてしまっているケースもあります。早い人では30代ごろからあらわれてくるでしょう。

<主な原因>

肌の保湿性や弾力性が加齢や紫外線によって失われてしまうことが真皮ジワの原因。肌のターンオーバーの乱れや栄養不足、紫外線による活性酸素のダメージなどが蓄積されることで、シワが深くなっていってしまいます。また、皮膚のたるみや目の使い過ぎなども真皮ジワにつながります。

<対策>

肌表面は紫外線を浴びないようにUVケアをしっかりと行いましょう。たんぱく質やアミノ酸、ビタミンCといった肌の栄養になる成分の摂取も必要です。表面だけのケアではなく、体の中からもシワを改善していきましょう。

シワ予防に役立つ栄養素

■コラーゲン

コラーゲンは肌の中で、水分を保ち弾力を持たせるはたらきをしています。繊維状になっており、肌を支えるのが役割りです。家で言えば柱のような存在。コラーゲンが多くピンと張っていると、肌にも弾力が生まれます。
コラーゲンは、サプリメントやドリンクなどがいろいろと販売されていますが、摂取したものがすべて肌に使われることはほぼありません。分子の大きいコラーゲンは体内に入ると、一度アミノ酸に分解されます。その後、肌へ運ばれたアミノ酸が再度コラーゲンとして生成されるのです。肌のほかに、骨や血管などにも必要な成分のため、毎日摂取したい成分です。

■ビタミンC

ビタミンCには肌に嬉しい効果が3つあります。1つはコラーゲンの生成を助けるはたらきです。コラーゲンの生成が促されるとターンオーバーが正常化していきうるおいと弾力のある肌になります。2つめはメラニンの生成を抑えてくれるはたらき。シミやくすみを抑えてくれます。
美白に良いと言われるのは、このためです。3つ目は、抗酸化作用による紫外線ダメージの軽減。紫外線を受けた肌は活性酸素を発生させ、肌細胞を傷つけシワになりやすい状態にしてしまいます。ビタミンCが持つ抗酸化作用は、活性酸素のはたらきが阻害するため、肌へのダメージを抑えてくれるでしょう。[※1]

■イソフラボン

イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンと似たはたらきをするため、植物エストロゲンとも呼ばれる成分です。[※2]代表的なのは、大豆イソフラボンでしょう。女性ホルモンが減ることで起こるシワや肌の弾力を改善する効果があります。[※3]
これは、イソフラボンによってコラーゲンの生成が促されるためと言います。さらに、大豆イソフラボンには生理前のイライラを抑えるはたらきも期待できることから、眉間にできてしまう表情ジワを抑えてくれるかもしれません。

摂り過ぎNGの栄養素

■脂質

脂質(油分)を摂り過ぎてしまうと、体の中の脂肪分が酸化してしまいます。すると、体内にある抗酸化物質が消費されてしまうので、肌で生まれた活性酸素の除去が間に合わなくなってしまい、シワになりやすくなってしまいます。
特に気を付けたいのが、油分のなかでもトランス脂肪酸です。マーガリンをはじめ、菓子類やパン類などに含まれていることが多い油分です。動脈硬化やメタボといった健康への悪影響があると言われていることから、肌にとっても良くない成分といえるでしょう。[※4]

■アルコール

アルコールは副腎皮質というところで作られるコルチゾールというホルモンの分泌を促します。コルチゾールには肌のハリに欠かせないコラーゲンやエラスチンといった成分が作られるのを抑制するはたらきがあります。お酒を飲みすぎると肌に良くないと言われるのはこのためです。
コルチゾールは本来、ストレスから体を守るはたらきをするホルモンなのですが、ストレス過多の現代社会においては少々やっかいもの。体調が安定しなくなる場合もあるので、アルコールを摂り過ぎないようにしましょう。

■糖分

砂糖や炭水化物の摂り過ぎによる糖化が最近話題です。糖分を摂り過ぎると、体内のコラーゲンと糖が結び付き糖化と呼ばれる状態になります。糖化されたコラーゲンは古くなっても破棄されず、どんどん蓄積していくため新しいコラーゲンが生まれにくくなり、肌の弾力が失われる原因となってしまいます。
また、本来は透明なコラーゲンは糖化すると黄ばんだ色に変化。シワだけでなく肌のくすみが気になる場合、糖化が起きているかもしれません。[※5]



<参考文献>

※1 シロノクリニック 「意外と知らない? 【ビタミンC】の美肌効果と補給方法」

※2 フジッコ 「イソフラボンのチカラ」

※3 日経メディカル 「“女性の味方”大豆イソフラボンに美肌効果 キッコーマンがシワ改善効果をヒトで確認」

※4 農林水産省 「脂質やトランス脂肪酸が健康に与える影響」 http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/trans_fat/t_eikyou/

※5 太陽笑顔fufufu 「肌のトラブルも老化も、原因は糖化だった!?本気の老化対策」

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【シワの予防をもっと知る】

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