下痢の症状と関連する疾病について解説します。病気の原因や症状、対策方法まで、健康づくりに役立つさまざまな情報など。

気になる病気や症状がある場合は調べてみましょう。

【下痢の症状と関連する疾病】

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原因の特定できる一過性の下痢であれば時間とともに解決しますが、慢性的な下痢やあるタイミングごとに下痢が起こるという場合は別の疾病の可能性を考える必要があります。例えば女性の場合生理のタイミングで下痢が起こりやすくなりますが、この原因は女性ホルモンと特定できるので気にし過ぎる必要はありません。しかし腰痛や胃痛、心理的ストレスやアレルギーが原因ということもあります。この場合は原因となっている問題を先に解決する必要があります。


下痢の症状は他の疾病やホルモンバランスの変化などと関係していることが実は多くあります。頻繁に下痢になる、一定の周期で下痢になる、長期間下痢の症状に悩まされている、といった場合は特に別の症状が原因である可能性が十分に考えられます。どんな時に下痢になるのか、記録を取って様子を見るのも一つです。特に女性は生理前に下痢になりやすかったり、妊娠初期にも下痢症状を起こしやすかったりします。また一見下痢とは関係のないような腰痛やアレルギーといった体のトラブルが下痢と関連していることもあるのです。

女性ホルモンと下痢の関係は?

生理になる直前から生理中にかけて、急に下痢が起こることがあります。女性には女性ホルモンの分泌に合わせた体のサイクルがあり、腸の働きと女性ホルモンには密接な関係があるからです。生理前の便秘も女性ホルモンの影響で起こっていることが多いのです。 生理に関わる女性ホルモンに、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)があります。卵胞ホルモンは生理から次の排卵までの間に多く分泌され、一方黄体ホルモンは排卵から生理までの間に多く分泌されます。 黄体ホルモンが多く分泌される排卵から生理までの間は、いわば妊娠の準備期間であるため、流産を防ぐために子宮の収縮を抑える働きをします。この影響で腸の収縮(ぜんどう運動)も低下してしまい腸管筋肉が弱くなって便秘が起こりやすくなります。黄体ホルモンの分泌は生理直前になると減るため、抑えられていた腸のはたらきが活発になり便通がよくなります。これにより、今後は下痢症状が起こりやすくなるのです。また、妊娠初期でもホルモンバランスの変化から下痢が起こることがあります。

腰痛と下痢の関係は?

腰痛と下痢の関連性は明らかにはされていませんが、慢性的な腰痛がある場合、体の冷えが下痢の原因になっていることが考えられます。腰痛になると、筋肉が弱り、筋肉や骨のバランスが崩れます。そのため腰の血行が悪くなり冷え性になりやすくなるのです。体が冷えると下痢になりやすくなるので、腰痛と下痢が同時に起こってしまいます。この症状は意外に男性に多く見られます。男性は暑がりの人が多く、自分が冷え性だとはあまり思わないようです。しかし男性に腰痛と下痢の2つの問題を抱える人は多く、たいてい体は冷えています。まずは自分の不調をしっかり見極めて、腰痛や冷えも改善できるよう努力する必要があります。
また、腰痛の原因が内臓の病気だという場合は、内臓の病気が原因で下痢になっている可能性もあります。腰痛や下痢は多くの人が抱える疾病ですが、あまりにも症状が重いような場合は放置せずに一度専門医に見てもらった方が安心です。

胃痛と下痢の関係は?

胃痛と下痢が同時に起こる場合、急性胃腸炎の可能性があります。急性胃腸炎は突然の発熱や嘔吐を伴った腹痛・下痢といった症状があり、細菌性のものとウイルス性のものがあります。また、胃の粘膜が荒れている場合も、きちんと消化されていないものが腸に入って、腸も消化不良を起こし下痢になってしまいます。胃の粘膜が荒れる原因として次のようなことが考えられます。

・ストレスや疲れ
・刺激物(アルコールやカフェイン、冷たいものや辛い物など)の過剰な摂取
・胃の粘膜を荒らす成分を含む薬の服用

消化を助ける食べ物は「大根」だと言われています。大根にはジアスターゼ、アミラーゼ、セテラーゼといった消化を助ける酵素が豊富に含まれています。ただし酵素は熱に弱いので、消化を助けるためには、大根おろしや大根サラダなど生で食べることがおすすめです。

アレルギーと下痢の関係は?

「遅延型食物アレルギー」という、遅れて発症するタイプの食物アレルギーが下痢の原因になっていることがあります。このアレルギーは発症までに1日から数日の時間を要するためアレルゲンが特定しづらく、それどころか不調の原因がアレルギーであることにすら気づいていない場合も多いのです。
遅延型アレルギーの症状は下痢のほかに、頭痛・めまい・肩こり・吐き気・筋肉痛・むくみなど様々です。疲労や体調が悪い時にも起こりがちな症状が多く、これも遅延型食物アレルギーに気づきにくい要因となっています。
遅延型食物アレルギーは腸内環境と関係していると言われていて、腸内環境を改善することで遅延型食物アレルギーの数値が落ち着いたという報告もあります。腸内環境を整えるためには、善玉菌を増やす食事や生活習慣が大切ですが、忙しくて食事に手がかけられない方などは、サプリメントを上手に活用してみるのもおすすめです。

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