前立腺がんの概要と原因について解説します。病気の原因や症状、対策方法まで、健康づくりに役立つさまざまな情報など。

気になる病気や症状がある場合は調べてみましょう。

【前立腺がんの概要と原因】

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60歳以上の男性に増えている「前立腺がん」。ここではその概要と原因について詳しく解説しています。前立腺がんは他の臓器への転移がんなければ10年生存率が80%以上期待できるため、早期発見することが大切です。とはいえ高齢者の前立腺がんの進行は極めて緩やかで、例えば70代の2〜3割、80代の3〜4割の男性に本人の気づいていない前立腺がんがあるという報告もあります。現在、国内での前立腺がんの罹患者数は約18万人と推定されています。


前立腺とは? 前立腺がんとは?

男性の多くが気になるがんの一つに前立腺がんがあります。前立腺は男性にしかない内臓器であるため男性しかかかりませんし、日本では前立腺がんの患者数が年々増加傾向にあるからです。 前立腺とは恥骨の裏側に位置していて、クルミほどの大きさをしている臓器です。前立腺が分泌する前立腺液は精液の一部となり、精子にエネルギーや栄養を与え、運動を助けて卵子と受精しやすくする働きがあります。つまり生殖機能において大切な役割がある臓器ですが、男性ホルモンを分泌しているわけではありません。そのため前立腺がなくなっても男性らしさが失われることはありません。ただ、前立腺そのものの成長や活動には男性ホルモンが深く影響しているので、前立腺にできたがんも男性ホルモンの影響を受けて成長するという性質があります。
前立腺がんの明確な原因は明らかにされていませんが、前立腺がんになりやすい危険因子として、いくつかのことがわかっています。

□年齢(高齢者)
前立腺がんは、高齢になるほど罹患率が増えるという特徴があります。前立腺がんにかかっている方を年齢別に調べてみると、60歳以上でその数が急激に増加します。そのため50歳を過ぎたら危険年齢と考え、定期的な検診を受けることをおすすめします。

□遺伝
前立腺がんは遺伝のリスクがあると考えられ、家族(とくに父または兄弟)に前立腺がんの方がいる場合、前立腺がんになる確率が高いといわれています。

□人種や生活習慣
血液中の男性ホルモンの濃度の違いから、前立腺がんになりやすいのは、黄色人種よりも白人種、白人種よりも黒人種だということがわかっています。
また、同じ黄色人種でも、ハワイ在住の日系人では日本在住の日本人よりも前立腺がんが多いという報告があり、このことから食習慣や生活環境の影響もあると考えられています。

前立腺がん増加の原因は食の欧米化が原因ってホント?

前立腺がんの明確な原因は明らかにされていませんが、食の欧米化に伴い増加しているがんの1つであることは間違いないため、原因の1つにアンバランスな食生活があると指摘されているのです。ビタミン・ミネラルが不足した高炭水化物・高脂質・高タンパクの高カロリー食(いわゆる欧米食)は、前立腺がんを含むさまざまながん増加の一因になっていることを否定できません。
前立腺がんはかつての日本やアジアには非常に少ないがんでした。これはアジア諸国では大豆製品の摂取量が欧米に比べて高いことにあるという説もあります。納豆や味噌などの大豆製品の健康効果はやはり侮れないようで、特に大豆に含まれる成分イソフラボンの積極的な摂取は予防になりえそうです。女性に増えている乳がんにおいても同様のことがいわれています。そのため男女関わらず、古来より日本人が食べてきた大豆食品(納豆、味噌、味噌汁、しょうゆなど)は日本人の健康維持のためにこれからも積極的に食べ続けたい食品であり食文化です。

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