うつ病の治療ではどんなことをするのかについて解説します。病気の原因や症状、対策方法まで、健康づくりに役立つさまざまな情報など。

気になる病気や症状がある場合は調べてみましょう。

【うつ病の治療ではどんなことをするのか】

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かつての治療は「休養」と「投薬」が主流で、特に「投薬」については副作用が怖いというイメージも持たれていたようです。しかし10~15人に一人が一度はうつ病になると言われる現代は、治療技術も格段に進化し、治療法も増えています。

うつ病の治療といえば「休養」と「投薬」が主流でしたが、近年治療技術は格段進化し、治療方法も増えています。ここでは代表的な治療法をご紹介します。

十分な休養

うつ病になる人の多くが「休むのが苦手」です。しかしうつ病と診断され、本格的に治療するとなると休職は免れません。心身ともに疲れ切った状態から立ち直るためには環境を変える必要もあり、その一つの手段が休職(学生なら休学) と言えます。まとまった休養を取ることは、ストレスの原因を断ち切れる可能性があるだけでなく、生活習慣のリズムを立て直すきっかけにもなります。うつ病になると、睡眠や食事のリズムに問題を抱えているケースが多く、このリズムを規則正しいものにするだけで、自律神経やホルモンバランスの状態が改善し、うつ病の症状が軽くなることも期待できるのです。

薬物治療

主に使用されるのが抗うつ薬になります。かつては抗うつ薬には副作用がある、と言われていましたが、近年は副作用が出にくい薬が開発されています。うつ病は脳内で分泌されるセロトニンとノルアドレナリンが不足することで起きているともいわれますが、抗うつ薬はこれらの脳内物質を増やす働きを持っているのです。
□NaSSA
睡眠障害や食欲低下などの身体症状に素早い効果があると言われます。

□SNRI
脳のセロトニンとノルアドレナリンを調整する薬剤です。痛み止めにもなり、意欲の向上にも役立ちます。

□SSRI
セロトニンを調整する薬です。効果は緩やかですが副作用も少ない、という特徴があります。

□その他抗うつ薬
セロトニンとノルアドレナリンを増加させるものや、ノルアドレナリンだけを増加させる薬もあります。

また、抗うつ剤による一般的な副作用としては、眠気、吐き気、食欲不振、便秘、頭痛、めまいなどが報告されています。急に薬をやめると副作用が強くなりやすいので医師の指導のものとに減薬して止めていく必要があります。自己判断での中断はとても危険です。

□抗うつ剤以外の薬品
他にも症状に応じて、抗不安薬、睡眠やく、精神安定剤などが処方されることがあります。

認知療法

心理療法の一種で、カウンセリングをベースに臨床心理士が「ものの見方や考え方(認知)」を変えるためのアドバイスや訓練を共に行っていくものです。

磁気刺激療法(TMS)

うつ病と関係している脳の前頭前野に磁気刺激を与える治療法です。薬物治療とは異なり副作用がほとんどないことが最大のメリットです。抗うつ剤を使用する恐怖や抵抗がある人にもオススメです。アメリカでは人気の治療法で、この治療を行うことで脳の血流が増加し、低下した機能が活性するのを手伝います。

その他の治療法

症状が重症な場合は電気痙攣療法(ECT)、他にも経頭蓋磁気刺激療法、高照度光刺激療法、支持的精神療法、対人関係療法、また社会復帰に向けたリハビリなどもあります。

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