4種類の睡眠障害〜不眠症〜について解説します。病気の原因や症状、対策方法まで、健康づくりに役立つさまざまな情報など。

気になる病気や症状がある場合は調べてみましょう。

【4種類の睡眠障害〜不眠症〜】

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夜すんなり眠れない、熟睡感が得られずいつも疲れている、といった症状があると「不眠症」と感じるかもしれませんが、不眠症とは睡眠障害の1つの症状です。睡眠障害を訴える人は年々増加していて、日本人成人の3人に1人が何らかの不眠の症状を感じているそう。なぜ睡眠障害になるのか、その原因は主に3つあります。また睡眠障害そのものは大きく5つのタイプに分類されそれぞれ対処法も異なります。ここで自分のタイプや原因を突き止めましょう。


睡眠障害はQOL(生活の質)を大きく低下させてしまう

時々眠れない夜があるというのは誰にでもある経験でしょう。しかし、このところ眠りが浅い、ベッドに入ってもなかなか眠くならない、夜中に何度も目が覚める、起きる必要がないのに異常に早く目が覚める、といったような日が続くようであれば要注意です。睡眠障害は「眠れない」という夜間の苦痛だけではありません。日中の眠気や、だるさ、集中困難など、心と身体にさまざまな影響を及ぼします。 ストレス社会ともいわれる現代社会において、睡眠障害の訴えをもつ人は年々増加しています。日本人成人の3人に1人が何らかの不眠の症状を感じていると報告されています。ちなみに睡眠障害という大きいカテゴリーのなかに不眠症があります。
睡眠障害は自律神経のバランスを乱し、自律神経失調症や慢性疲労を招くだけでなく、最近は肥満や糖尿病の原因になることさえ明らかとなっているのです。睡眠において大事なことは、長さよりもその質です。ぐっすり眠れていて、目覚めがすっきりしていれば、それは良質な睡眠といえます。
日中十分に体を動かしたり仕事をしたりして、ぐったり疲れていれば、多くの方はベッドに入ってすぐに眠ることができますが、それでも頭の中がストレスや気になることで一杯だと、脳の神経は休まらず、何度も夢を見たり、途中で目が覚めたりと眠りの質が低下してしまいます。

睡眠障害に陥る3つの原因

睡眠障害が生じる原因として大きく3つの原因が考えられます。何か当てはまるものがないか確認してみましょう。
【夜型への移行】
毎晩スマホやタブレットに夢中になっていたり、仕事で帰宅が遅いことが習慣になっていたりで、知らぬ間に夜型に移項していないでしょうか。特に一人暮らしの方は気がつくと夜型になりがちで、それが引き金となって規則正しい眠りのリズムが崩れはじめます。夜型になってしまう理由に、体内で眠りを誘発するメラトニンという物質が不足していることも考えられます。メラトニンは日中の太陽の光によって作られるので、午前中に起きて活動し、十分な太陽の光を浴びていないと、夜になってもメラトニンの量が増えず眠くならないという悪循環が起きるのです。
【運動不足】
睡眠障害の悩みを持つ多くの人が運動不足の傾向にあります。仕事をしていてもきちんと肉体のエネルギーを消費していなければなかなか眠りが訪れません。特にデスクワークの方は脳が十分に疲れていても、肉体のエネルギーが過剰であることが多いのです。就寝前に軽くストレッチをしたり、湯船にじっくり浸かってカロリーを消費することも、体に心地良い疲労を与えることに役立ちます。日中仕事ばかりで運動する時間がないという人も、一駅多く歩いたり、社内でも積極的に動くなどして、肉体をしっかり使う必要があります。
【気持ちの切り替えができない】
3つ目の原因が一番厄介なのですが、睡眠障害に悩む人の多くに「気持ちの切り替えが下手」という特徴があります。その日にあった出来事を引きずり布団の中で考え込んでいるうちに眠気が消失していってしまうのです。眠りにつく1時間ほど前にはパソコンや携帯の電源を落とし、気持ちを切り替えて明日を気持ちよく迎えるための時間にすると良いでしょう。

5種類の睡眠障害とそれぞれの症状の特徴

睡眠障害の症状は主に5つのタイプに分けることができますが、症状が1つだけ現れるときもあれば、複数のタイプが出てくる場合もあります。 タイプによって対処法や治療方法が異なるので、まずは、あなたの不眠の症状がどのタイプなのかを知る必要があります。ここではタイプ別の対処法も簡単にご紹介します。

【入眠障害(なかなか寝付けない)タイプ】
床に入って寝つくまでに、30分~1時間以上かかるタイプ。
精神的な問題、不安や緊張が強いときなどにおこりやすいといわれています。
→夜間の運動、飲食、仕事、スマホやPCなどは一切やめて、寝る前の時間をリラクゼーションにあてましょう。

【早朝覚醒(朝早く目が覚める)タイプ】
朝、予定時間より2時間以上前に目が覚めてしまい、その後眠れなくなってしまうタイプ。
高齢者に多くみられます(ただし、加齢と共に睡眠時間が短くなるのはある程度当たり前のことです)。
→思い切って起きてみて、運動や散歩などをしてみる。どうしても寝る必要があれば、別の部屋に移動して再度眠ってみる。

【中途覚醒(夜中に良く目が覚める)タイプ】
睡眠中に何度も目が覚めたり、一度起きたあとなかなか寝つけなくなるタイプ。
日本の成人の方では、不眠の訴えの中で最も多く(15~27%)、中高年でより頻度が高いといわれています。
→パジャマや寝具を快適なものに見直す。遮光カーテンをつけたり、完全に照明を落としたり、寝るための環境を整える。

【熟睡障害(ぐっすり眠った気がしない)タイプ】
睡眠時間を十分にとったのに、熟眠感が得られないタイプ。 ほかのタイプの不眠症を伴っている場合も多くあります。
→肉体的疲労が足りないサインの可能性が高いので、運動習慣を増やしてみる。

【過眠症(日中強烈な眠気に襲われる)タイプ】
試験や会議など日中の大事な場面でも強烈な眠気に襲われ、いつも疲労感を感じるタイプ。
→他の病気の可能性もあるので医師に相談する。

いかがでしょうか。睡眠障害といってもいろいろなタイプがありますので、自分に必要な対策をするようにしましょう。

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【睡眠障害の予防をもっと知る】

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