シミを気にする男性も急増!すぐにできる予防とは?について解説します。病気の原因や症状、対策方法まで、健康づくりに役立つさまざまな情報など。

気になる病気や症状がある場合は調べてみましょう。

【シミを気にする男性も急増!すぐにできる予防とは?】

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シミは女性だけの肌トラブルというイメージを受けますが、男性にもシミはできます。しかも男性は日焼けやヒゲそりなどで肌に刺激を受ける機会が多くバリア機能が低下しがち。もともと皮脂の量が多いのも手伝って、保湿や日焼け対策などをしている女性よりもシミができやすいのです。紫外線や化粧品の使い過ぎ、乾燥肌、血行不良などシミの原因は数多くあります。特に男性は紫外線対策が十分でなく、女性にはあまり見られない大きなシミができることも。

しかし、近年はシミ対策をする男性も増えてきて、10~20代では女子顔負けのケアをしている人もいます。ここでは自分でできるシミ対策や、シミに効く成分・栄養素などをご紹介。シミについての知識を身に付け、シミのないキレイな肌を目指しましょう。

男も日焼け対策を

シミを予防するためには、原因である紫外線をシャットアウトする必要があります。そのため、日焼け止めや長袖などを駆使してなるべく紫外線を避けましょう。

紫外線がシミをつくるメカニズム

紫外線に当たると皮膚がダメージを受けます。すると肌が刺激を受けないよう、肌にある物質がメラニンをつくるよう指示し、酵素(チロシナーゼ)がメラニンを大量に生産します。肌の奥でつくられメラニンは時間とともに皮膚の表面に押し出され、シミとして目に見えるようになるのです。悪化すると、シミだけでなく皮膚がんを引き起こすこともあります。そのため、日焼け対策が重要になります。紫外線に当たらなくなることでメラニン色素をつくる頻度が下がり、シミができなくなるのです。[※2]

放置すると老化や炎症の原因にも

紫外線によってダメージを受けている状態が続くと、肌の老化や炎症、皮膚がんが起こるリスクが高まります。紫外線は、皮膚の奥にある真皮層まで届いてコラーゲンなどを破壊するUVA、表皮の細胞を破壊するUVBの2種類。このうち、老化を引き起こすのはUVA、炎症や皮膚がんを引き起こすのはUVBです。特にUVBは短時間でも日焼けするほどの強い紫外線で、メラニンを生成しやすいといわれています。[※3]UVBを受けた人の肌は、細胞が炎症を起こして赤くなったりやけどしたりすることも。長期間受けていると、傷つけられた細胞が皮膚がんになる場合があるため、日差しが強いときは注意が必要です。

紫外線を防いでシミ対策

シミ対策は紫外線に当たらないことが第一ですが、外回りの営業や配送トラックの運転などをしている人は日に当たる機会も多いでしょう。そのため、日焼け止めクリームやタオルを使って、なるべく紫外線を防ぐようにしてください。最近では男性用の日焼け止めクリームや日傘など、さまざまな紫外線防止グッズが販売されています。中には肌のメラニン色素を除去する成分や、肌の新陳代謝を活性化する成分など、できてしまったシミの改善に役立つ商品も。商品別の日焼け対策を紹介しているので、活用してシミを防ぎましょう。

■日焼け止めクリーム
日焼け止め対策ですぐに思い浮かぶのが、日焼け止めクリーム。シミ対策をするなら、毎日塗る必要があります。日焼け止めクリームを買うときにチェックすべきは、PAとSPF。PAはUVAを防ぐ強さ、SPFはUVBを防ぐ強さのことです。外に出る機会が多い人はPAやSPFの高い日焼け止めクリームを選んでください。[※3]男性用も販売されているので、テスター(お試し品)を使って肌に合うか確認してから購入するのがおすすめです。べたつきやすぐに落ちないかなど、自分に合ったものを探しましょう。

■日傘
紫外線に直接当たらないことを重視するなら、日傘を使うのも良いでしょう。外出時に持ち歩くだけなので、日焼け止めのように毎日塗る手間もありません。日傘だけ持ち歩くのが面倒な場合は、晴雨兼用の傘を買いましょう。カバンに入れておけばいつでも使えます。ただし、運転や土木作業などの手が埋まってしまう仕事では使えません。また、地面からの反射で紫外線を受けてしまう可能性もあります。[※3]

■アウターやアームカバー、タオル
暑くなってくると半袖のTシャツを着る機会が増えます。その際、腕や首の後ろが日焼けしてしまうため、薄手のアウターや首にかけるタオルを用意しましょう。襟付きのシャツでもOKです。日焼け止めクリームと併用して、シミを予防しましょう。また、首にタオルを巻くだけでも紫外線対策になります。非常に暑い時期は、冷やしたタオルを首にかけておくと涼しく過ごせて一石二鳥です。

シミ対策にはビタミンを摂取しよう

シミ対策は日焼け止めグッズだけでなく、食事からも行えます。特にビタミンはシミ対策に役立つといわれており、積極的に摂取すべき成分です。野菜や果物に多く含まれているので、こまめに食べると良いでしょう。

なぜシミ対策にビタミンが効果的なのか

シミの原因は、肌の奥でつくられるメラニン色素です。紫外線やケガなどで肌にダメージを与えることでメラニンが大量にできてしまい、それが徐々に表面に上がってきてシミとなります。[※2]いくつかのビタミンにはメラニンを除去する作用や肌の新陳代謝を良くするはたらきがあります。[※4]そのため、ビタミンを摂取することがシミの予防につながるのです。

シミ予防に役立つビタミンのはたらき

■抗酸化作用
肌に紫外線が当たると、免疫や細胞維持にはたらく活性酸素が増え、細胞を傷つけます。[※5]そのため、肌がダメージを受けてメラニン色素をつくるように。抗酸化作用を持つビタミンを摂取することで、増えすぎた活性酸素を減らしてダメージをカット。メラニンの生成を防ぐことで、シミを予防します。

■肌の新陳代謝を促す
肌の新陳代謝が良くなることで、メラニンを排出しやすくなりシミの改善に役立ちます。中でもビタミンB群は新陳代謝に重要な役割を担っており、正常な肌細胞の生成をサポート。[※6]ニキビや赤みなど、色素沈着してシミを引き起こすことがないよう、新しい肌細胞をつくるためにはたらいてくれます。

■肌の調子を整える
一部のビタミンには細胞のDNAにはたらきかけ、本来持っている機能を回復させて肌を整える効果が期待できます。そのため、肌トラブルが起こりにくくなり、シミの生成を予防できるのです。

シミ対策で摂取すべきビタミン

ビタミンの中には、組み合わせることで相乗効果を得られるものがあります。シミ予防・改善に役立つビタミンを知り、効率良く摂取してください。

■ビタミンC
ビタミンCは抗酸化作用を持っており、肌にダメージを与える余分な活性酸素を除去してくれます。そのため、メラニンが生成されにくくなるのです。また、メラニンの色を薄くする効果もあり、シミの予防に役立つと考えられています。[※7]

ビタミンCを多く含む食べ物はレモンやオレンジなどの柑橘類、キュウリやセロリ、パセリなど。ただしこれらの食材には紫外線の影響を受けやすくなるソラレンも含まれているため、朝に食べると逆にシミができやすくなります。なるべく紫外線の影響を受けない夜に食べるのがおすすめです。[※8]

■ビタミンE
強力な抗酸化作用を持つビタミンEは、体内の活性酸素を減らし、メラニン色素がつくられるのを防いでくれます。そのため、シミ予防に欠かせない成分といえるでしょう。アーモンドやかぼちゃ、うなぎなどに多く含まれているため、これらの食品を摂ることで必要量を補えます。ただし脂溶性ビタミンで摂り過ぎると過剰症のおそれがあるので要注意です。[※9]

■ビタミンA
ビタミンAには免疫力や粘膜の機能を元に戻す作用がある[※10]といわれており、摂取することでシミやニキビなどの肌トラブルを予防する効果が見込めます。また、ビタミンC、ビタミンEと合わせて摂ることで相乗効果が得られるようです。ビタミンAはレバーやうなぎ、卵などに含まれるほか、βカロテンとして緑黄色野菜にも入っています。[※10]

■ビタミンB群

肌の新陳代謝に欠かせないビタミンB群は、正常な細胞をつくるためにはたらきます。[※6]肌の新陳代謝が促進されることで、メラニンを含む細胞がどんどん上に押し出され、シミが薄くなります。ビタミンB群は肉類(レバー)や魚介類に多く含まれているため、肉料理や魚料理などを摂取すると良いでしょう。

男性必見!シミ対策の正しいスキンケア

シミ対策にスキンケアは大切ですが、正しいやり方でなければ肌を傷めてしまいます。傷んだ肌はニキビや色素沈着など、シミの原因となる肌トラブルが起こりやすい状態。NGなスキンケアと正しいスキンケアの仕方を紹介しているので、チェックしてみてください。

やりがちなNGスキンケア集

男性がついやってしまう洗顔・スキンケアには、シミの原因となる方法が混ざっています。自分の洗顔方法をチェックし、将来のシミを予防しましょう。

■スクラブ洗顔料で洗う
男性の肌は皮脂が多くベタつきがち。さっぱりさせようと熱いお湯や冷たい水で洗うかもしれませんが、それはNGです。熱いお湯や冷水は肌を傷めやすく、バリア機能も低下させます。そのため、紫外線のダメージを受けやすくなるのです。

■ゴシゴシ洗う
顔のアブラを洗い流そうと、力を入れてガシガシと洗顔することはありませんか?力を入れて肌をこすると、肌の表面部分が傷つき、炎症になります。紫外線のダメージを受けやすくなるばかりか、悪化すると色素沈着になって結果的にシミを増やしてしまうのです。

■体用の石鹸・ボディソープを使う
顔と体は同じ皮膚ですが、顔は体よりも刺激に弱く傷みやすいもの。体用の石鹸やボディソープで洗顔すると、洗浄力が強すぎて刺激を受けてしまいます。敏感肌用ならば問題ないのですが、基本顔と体を洗うものは分けましょう。

■顔後は化粧水だけつける
肌のことを考えて、とりあえず化粧水だけつけておこうと考える人もいるかもしれません。しかし、それは大きな間違い。肌は濡れると乾燥する性質を持っていて、化粧水をつけたあとからどんどん乾燥します。肌にもともとあった水分も奪ってしまうので、化粧水を使うなら乳液やクリームで保湿することが大切です。

シミ対策のための正しい洗顔とは

■手を洗ってから洗顔する
初めに手を洗って清潔な状態にしてから洗顔しましょう。手が汚いとその汚れが顔につき、洗顔料と混ざることに。洗っていると思いきや、顔を汚していることになります。洗顔前はしっかり手を洗うのが大切です。

■肌を傷つけない洗顔料を選ぶ
シミ対策には、肌を傷つけない洗顔料を選ぶことも重要。肌が傷つくと紫外線のダメージだけでなく、炎症による色素沈着も起こりやすくなります。なるべく添加物が少なく肌に刺激を与えにくい洗顔料を選びましょう。

■洗顔はぬるま湯で
洗顔するときは、30~35℃くらいのぬるま湯がベスト。肌を傷つけず、汚れを落とせます。適度に温めることで、血行を良くする効果も期待できるでしょう。また、洗顔前に一度ぬるま湯で顔をすすいでおくと、より汚れが落としやすくなります。

■ゴシゴシせず、優しく洗う
強くこすると顔の皮膚が傷ついて炎症を起こすリスクが高まるので、力を入れずに優しく洗顔しましょう。理想はふわふわに泡立てた洗顔料の泡を顔に押し当て、刺激を与えずに洗う方法です。洗顔後はタオルでゴシゴシふくのではなく、顔にタオルを当てて水分を取りましょう。

■洗顔は1日1~2回まで
男性はメイクをしないため、いつでも洗顔できる状態です。しかし、一日に何度も洗ってしまうと肌への刺激となり、シミをつくりやすい環境になります。シミ対策をするなら、洗顔は1日1回。多くても2回までに留めましょう。

乾燥しやすい肌の人は、洗顔料を使った洗顔を1回、もう1回はぬるま湯だけにするのがおすすめです。男性のシミは体質だけでなく、洗顔やスキンケアの間違いからきていることもあります。そのため、スキンケアを変えるだけで改善される可能性も。シミのないキレイな肌を目指すなら、紹介したスキンケアを試してみてはいかがでしょうか。



<参考文献>

※1資生堂グループ「シミって何? | 知って、なるほど化粧品 | 研究開発」

※2資生堂グループ「正しい紫外線対策をしよう | 知って、なるほど化粧品 | 研究開発」

サツウェブ「ビタミンA・C・Eの摂取で美肌へ!」

※4厚生労働省「活性酸素と酸化ストレス | e-ヘルスネット」

※5財団法人 脳神経疾患研究所/総合南東北病院「ビタミン講座/ビタミンB群/ビタミンを多く含む食品」

※6資生堂「ビタミンC【びたみんしー】 | シミ予防研究所」

※7シロノクリニック「朝のフルーツでシミが増える…!? 肌にダメージを与えない食べ方」

※8グリコ「ビタミンE | ビタミン | 栄養成分百科」

※9グリコ「ビタミンA(レチノール活性当量) | ビタミン | 栄養成分百科」

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【顔のシミをもっと知る】

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