めまいから考えられるその他の疾病について解説します。病気の原因や症状、対策方法まで、健康づくりに役立つさまざまな情報など。

気になる病気や症状がある場合は調べてみましょう。

【めまいから考えられるその他の疾病】

memai3

中高年の女性によくみられるのが「良性発作性頭位めまい症(BPPV)」で、耳石がはがれおちることで起こる耳の病気です。メニエール病/前庭神経炎/めまいを伴う突発性難聴/中耳炎なども「良性発作性頭位めまい症(BPPV)」になります。また疲労やストレスを感じたときにめまいや耳鳴りを繰り返す「メニエール病」の人も少なくありません。もっとも恐ろしいのがめまいが脳の病気のサインになっている場合です。


めまいから考えられる耳の病気

良性発作性頭位めまい症(BPPV)/メニエール病/前庭神経炎/めまいを伴う突発性難聴/中耳炎など 「良性発作性頭位めまい症(BPPV)」とは、耳石がはがれおちることで起こる耳の病気です。めまいのうちで最も多いのがこの「良性発作性頭位めまい症(BPPV)」です。とくに中高年の女性によくみられます。起き上がる、寝返り、上や下を向くなど頭の位置を変えた時に、瞬間的にぐるぐると目が回り、ひどいときは吐き気や嘔吐を伴うこともあります。“良性”の名のとおり、命にかかわるような病気ではなく、耳鼻咽喉科で適切に治療を受ければ多くは改善します。
「メニエール病」は疲労を感じたときなどにめまいや耳鳴りが繰り返し起こる病気です。めまい患者の約5%を占めているとされています。自分や周囲がぐるぐる回っているように感じる激しいめまいを繰り返し、吐き気などを伴うこともあります。特に30代、40代で多く見られる症状です。
「メニエール病」の約8割は、ストレスをきっかけに発症しています。そのため、特に初期の治療ではストレス対策が効果的です。
ゆったりリラックスした生活を心がけ、食事では自律神経に有効とされる栄養素、ビタミンB群(神経を正常に働かせる)、ビタミンE(抗酸化や血流促進)、カルシウム(骨の代謝、鉄の代謝を助ける)、鉄分(脳の働きを調整する神経伝達物質の1つ)などを中心にバランスの良い食事を摂るように心がけることもストレスが原因のめまいの改善に効果的です。

めまいから考えられる脳に関係する病気

脳梗塞・脳出血/脳腫瘍/椎骨脳底動脈循環不全症(ついこつのうていどうみゃくじゅんかんふぜんしょう)など。特にめまいとともに以下のような症状がある場合は要注意です。

・めまいとともに激しい頭痛がある場合は「くも膜下出血」
・めまいとともに頸(くび)の付け根の痛みがある場合は「動脈解離」
・めまいとともに片足の手足・顔のしびれや麻痺がある場合は「脳梗塞または脳出血」
・めまいとともにろれつが回らない症状がある場合は「小脳での脳出血」
・ めまいとともに意識がなくなるような場合は「脳梗塞または脳出血」
などが考えられます。

放置しておくと極めて危険なため、上記のような症状を伴うめまいの場合には、いち早く医療機関で受診する事が必要となります。
明らかな頭痛や麻痺などがない椎骨脳底動脈循環不全症の場合にもめまいは起こります。椎骨脳底動脈循環不全とは、椎骨脳底動脈(椎骨動脈および脳底動脈)の循環不全により、脳幹や小脳への血流が悪くなり、めまいなどの発作を起こす病気です。首を動かすと脳への血流が不足してめまいが起こります。椎骨脳底動脈循環不全症の原因は、頸椎の変形やズレなどの異常、低血圧、動脈硬化などが考えられます。神経内科や脳神経外科、耳鼻咽喉科、整形外科などで受診し、原因を見極めることが大切になってきます。
原因が動脈硬化の場合は、バランスの良い食事や運動による生活習慣の改善をすることでリスクを減らすことができます。青魚に含まれるEPA・DHAは、動脈硬化を予防する働きがあるとされています。

その他の考えられる病気

低血圧症/高血圧症/不整脈/低血糖症など

めまいはどんな症状であれ、放置しないことが大切です。背景には、さまざまな病気の可能性も考えられます。気になる症状が現れた場合にはまずは病院で受診をして原因を知り、それぞれの原因に合った対策をとるようにしましょう。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【めまい(目眩)をもっと知る】

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【めまい(目眩)をもっと知る】