タンニンによって鉄分の吸収が阻害される!?
鉄分は、摂取しても吸収率があまり良くないうえに、一緒に食べる食べ物の組み合わせによっても吸収率が下がることがあります(鉄分を含む食品)。それがタンニンです。
タンニンはポリフェノールの一種です。鉄と結びついたタンニンは「タンニン鉄」となり、水に溶けにくい状態となりますので、腸からの吸収が妨げられてしまいます。タンニンを含む代表的なものがコーヒー、お茶、赤ワインです。鉄分不足が気になる方や、貧血予防のためにはこれらのタンニンを含むものを食事と一緒に飲まないようにすることをおすすめします。
タンニン以外にも鉄分の吸収を阻害するものは
あります
鉄分の吸収を妨げるものの代表として、タンニンがあることは既述ですが、実は鉄分の吸収を妨げる要因としては以下のようなものが挙げられます。
シュウ酸 シュウ酸はほうれん草などに含まれる灰汁の成分です。ほうれん草は鉄分を含む野菜でもありますので、しっかりとあく抜きをしてから使用してください。
フィチン酸 フィチン酸は穀類や豆類に多く含まれる成分です。フィチン酸は鉄分やカルシウムと結びつくことで、水に溶けない成分へと変化するために、腸での吸収が妨げられます。
食物繊維 食物繊維は鉄分やカルシウムを吸着して、腸での吸収を妨げる働きがあります。しかし、食物繊維は体内の有害物質や老廃物等、不要なものを排泄するという大切な役割もあります。また、日本人は慢性的に食物繊維が不足しているという状況ですので、適度な摂取は必要となります。鉄分不足を気にされている方は「摂り過ぎ」に注意しましょう。
炭酸 炭酸飲料やビールなどに含まれる「炭酸」を鉄分と同時に摂取すると、鉄分の吸収率が下がってしまいます。鉄分不足を気にされている方や貧血の改善に努めている方は、炭酸を食事と一緒に飲まないようにしましょう。
リン リンも炭酸同様、摂り過ぎると鉄分の吸収を妨げてしまいます。リンは穀類などのほとんどの食品に含まれており、エネルギー産生に関与する働きなど、重要な役目を担っています。リンは食品添加物にも多く含まれており、近年、加工食品の利用が増えるに伴い、リンの摂取量が増えています。そのため。鉄分不足を気にしている方や、貧血の改善に努めている方は、加工食品の摂り過ぎに注意しましょう。
血液、尿、唾液など生体から得られる情報と十分な問診をもとに、治療を行なうクリニックです。標準的な治療以外にサプリメント、天然ホルモンを用いた栄養療法、食事指導を重点的に行なっています。病気を根本から治療するのにあたって正確な診断が必要です。そのために当院では様々な方法をとっており、重篤な疾患の場合でもその根本原因に対する治療を行なっていきます。