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カプサイシンの
摂取量の目安とは?

カプサイシンの過剰摂取に注意!

カプサイシンには、体脂肪を燃焼させてエネルギー消費を促すことにより肥満防止の効果があったり(カプサイシンとダイエット)、胃腸を健康にしたり、育毛に効果があったりと美容と健康に関して嬉しい効果がたくさんあります(カプサイシンの働き)。

カプサイシンは食品由来の安全な成分ですが、それらの効果を早く、多く得たいという気持ちから、カプサイシンを多量に摂ることは危険です。一度に多量を摂取すると、健康を害するだけでなく、最悪の場合は命に関わることもあります。実際にカプサイシンには致死量というものが設けられています。カプサイシンの致死量は、体重1㎏あたり60~75mgです。つまり、体重50kgの人であれば3,000~3,750mgのカプサイシンを一度に摂ると、命への危険があるということです。カプサイシンは唐辛子1gあたり約3㎎含まれていますので、唐辛子だけで1㎏以上食べると致死量に相当するという計算になります。そのため、普通に食べる分には致死量に達することはまずないと考えられます。最近ではカプサイシンの実を含むサプリメントも多くありますが、それでも1粒あたりの含有量は数㎎ですので、致死量に達する危険性はこちらも低いでしょう。カプサイシンのみならず、多く摂り過ぎると健康を害する成分はいくつもあります。食品を取り入れる時は適量を守ることを心がけましょう。

ちなみに1回の食事で唐辛子を使用する量は、粉末状の唐辛子で大さじ1/4杯、鷹の爪では1本、豆板醤やコチュジャンを含む唐辛子調味料は小さじ1杯程度が適量の目安とされています。

カプサイシンがもたらす弊害

適量であれば体の機能を活発にし、美容と健康に関して嬉しい効果が多く見られるカプサイシンですが、その反面、過剰摂取によって健康に弊害をもたらすこともわかっています。カプサイシンを含む激辛料理を食べると、舌に刺激が伝わります。その刺激が大きすぎると、舌の味覚反応が大幅に低下してしまうのです。また、極端に辛い料理を食べ続けていると、舌にある味を感じる「味蕾」(みらい)という器官が麻痺することによって味覚障害になる恐れもあります。その他にも、唐辛子を摂り続けることによって胃壁に強い刺激が与え続けられ、荒れてしまうことがあります。胃腸が弱い人は特に唐辛子の食べ過ぎに注意しましょう(カプサイシンの毒性)。

profile

渋谷DSクリニック 井上和恵 先生

現代人のストレスと疾患の関係に注目すると共に、東洋医学と西洋医学を融合させた独自の理論に基づき、芸能人やマスコミ関係者等のストレスが多く美への意識が高い方たちへの漢方カウンセリングを行ってきた。 現在、渋谷DSクリニックにおいて、DS美容漢方を提唱している。

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