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非変性Ⅱ型コラーゲンとは
どのような成分なの?

コラーゲンにはいろいろな種類がある!

美容目的で摂取されることの多いコラーゲンですが、コラーゲンとは私たちの生体内で最も多く存在するタンパク質の一種です。タンパク質とは20種類のアミノ酸がつながった高分子の化合物ですが、このタンパク質は私たちの生体を構成する重要な成分で、その中に含まれるコラーゲンは、私たちの体の全タンパク質の30%を占めているのです。つまり、美肌や美容目的だけでなく、生体を維持する重要な成分の1つがコラーゲンであるとも言い換えられます。タンパク質であるコラーゲンは、体の部位ごとに含まれる量が異なります。例えば皮膚全体にはおよそ70%のコラーゲンが存在し、骨では約25%がコラーゲン、さらに骨の骨基質は約90%がコラーゲンから成り立っています。

ヒトのコラーゲンタンパク質は現在28種類あることが報告されていて、それぞれの型に分類されています。そのなかでもⅠ型コラーゲンは皮膚、腱、血管などに多く存在し、Ⅱ型コラーゲンは軟骨に多く存在することがわかっています。

変性コラーゲンと非変性コラーゲンの違いは?

コラーゲンにはたくさんの種類があること、また生体内ではコラーゲンの種類ごとに多く含まれる部位が異なることについて理解できたと思います。そこで注目されているコラーゲンの1つに「非変性Ⅱ型コラーゲン」があるのですが、そもそも「変性/非変性」とはどういうことなのでしょうか。

コラーゲンはアミノ酸がらせん状に重なってできた繊維分子として存在していますが、抽出の方法によりそのアミノ酸が分断されたり、熱を加えることによりほどけてしまいます。また、食品に含まれるII型コラーゲンも、熱を加えずに摂取することは難しい成分です。つまり「コラーゲンペプチド/低分子コラーゲン」などと呼ばれるコラーゲンが「変性コラーゲン」に分類されます。変性コラーゲンは、コラーゲンのらせん構造が壊されているため、体内で消化吸収される時に、II型コラーゲンとは認識されません。変性した状態のコラーゲンは摂取すると、体内ではさらにアミノ酸に分解されたり、2つ以上のアミノ酸が連なったペプチド状の状態で吸収されます。そして、血管を通して全身に運ばれるのです。 これに対し、「非変性コラーゲン」は変性されていないコラーゲンであるため、吸収される際にII型コラーゲンとして認識されます。

その秘密は、非変性コラーゲンの分子構造のなかに「エピトープ」といわれるものが含まれているからで、消化吸収のための通行手形のような役割を果たしています。これによりII型コラーゲンは、腸内で異物ではなく「栄養成分」として認識されることに役立ちます。

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宮澤医院 宮澤 賢史

血液、尿、唾液など生体から得られる情報と十分な問診をもとに、治療を行なうクリニックです。標準的な治療以外にサプリメント、天然ホルモンを用いた栄養療法、食事指導を重点的に行なっています。病気を根本から治療するのにあたって正確な診断が必要です。そのために当院では様々な方法をとっており、重篤な疾患の場合でもその根本原因に対する治療を行なっていきます。

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