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ラクトフェリンを
多く含む食品とは?

ラクトフェリンを含む食品

ラクトフェリンはヒトの母乳、特に初乳に多く含まれまることはご説明した通りですが、食品であればチーズやヨーグルト、スキムミルク、脱脂粉乳、牛乳などの乳製品にも含まれています。

実際は食品摂取からは難しい成分だが……

しかし、ラクトフェリンは熱に弱いという性質があり、食品を殺菌する際に加熱することで壊れてしまいます。そのため、市販のチーズや加熱処理を施した牛乳にはほとんどラクトフェリンが含まれない状態になってしまっています。
チーズの中でも、ゴーダチーズやチェダーチーズなどといったナチュラルチーズは熱殺菌をしないため、他のチーズに比べるとラクトフェリンが含まれています。そうはいっても、100gあたりわずか0.3g程度なので、決して多く含まれているとはいえません。最近では熱に弱いラクトフェリンの活性を保持したまま、取り出す製造方法が研究され、様々な食品に付加することが可能となりました。ちなみにラクトフェリンを付加した食品開発と販売に成功したのは森永乳業です。

ラクトフェリンを付加した食品や機能性表示食品

赤ちゃんが最初に口にする母乳(初乳)には多くのラクトフェリンが含まれており、これが大切な感染防御成分となっていることもご説明したとおりです。
近年、ラクトフェリンが感染症予防意外にも優れた健康作用を持つ、と注目を浴びるようになり、スキムミルク、ヨーグルト、粉ミルク、牛乳など、いろいろな食べ物に含まれる(付加される)ようになってきました。
特に乳児用ミルク(人工乳)にラクトフェリンを配合することにより、より母乳に近づけるよう設計されているのは当たり前となっています。これは、母乳をあげたくてもそうすることができないお母さんにとってはとても心強い食品です。またラクトフェリンには次のような機能性が確認されています。

◎感染防御
◎ピロリ菌や歯周病菌の増殖抑制
◎ビフィズス菌を増やし腸内環境を整える
◎貧血を改善する
◎内臓脂肪を低下させる
◎関節炎や大腸炎などを改善

そのためそれぞのれ目的に応じた食品やサプリメントに組み合わせるようなかたちでラクトフェリンが添加されていることが少なくありません。最近はノロウイルスやインフルエンザの予防に、と大人でも好んでラクトフェリンのサプリメントを選んでいます。それぞれの目的やライフスタイル、体調に合わせてラクトフェリンを上手に摂りましょう。

profile

メディアージュクリニック青山 椎名邦彦院長

出産や高度不妊治療、若年層の月経に関するトラブル、婦人科疾患・ガンの治療と多岐に渡り、長年女性の一生に向き合う中で、健康や外見面の美しさ、内面的な充実、そしてアンチエイジング医療など、トータルな女性医療の重要性を実感。

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