スパイスの効能・健康効果

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スパイスの効能
健康効果とは

「男性の価値は本棚の中身で、女性の価値はスパイス棚の中身で決まる」 そんな古いヨーロッパの言い伝えがあります。マリーアントワネットや楊貴妃も人を魅了するため、スパイスを駆使していました。美容効果や健康効果だけではなく、お料理にも独特の美味しさを引き出してくれるスパイス。今回は女子力アップや健康維持のため、スパイスの効能や日常のお料理への取り入れ方についてご紹介します。

そもそも、スパイスとは?

植物の実や種子、花、葉、樹皮、球根などを乾燥したもので香辛料のこと。今ではスーパーでも、乾燥させて長期保存できるものが気軽に手に入るようになりましたね。 一振りするだけでいつものお料理がぐっと本格的にオシャレになります。それだけではなく、その効能は美容や健康にも役立つ優等生なのです。そんなスパイスのことを具体例やレシピとともにお話しします。

スパイスの主な働き

・肉や魚など素材の臭みを消し、素材の味を引き出す。
・料理に香りや色をプラスする。
・料理に辛味や刺激をプラスし、さらに美味しい料理に仕上げることが出来る。
・食欲増進、減塩効果
・口臭・体臭予防。

その他疲労回復、消化吸収促進、強壮、殺菌、アンチエイジングなど健康維持や美容にも大きな効果が期待されています。さらには、”魔よけ”と考えられている国々もあります。

スパイスの効能

それでは、7種のスパイスをその効能とともにご紹介します。

○ブラックペッパー(黒胡椒)

収穫時期や加工によりブラック、ホワイト、グリーンがありますが、熟していない緑色の実を乾燥させ、香り、風味とも一番強いのがブラックペッパーです。酵素活性作用、発汗作用があります。また、消化機能を刺激して消化を促進する効能があるので便秘に効果的です。解毒、下痢、腹痛などの症状にもよいとされています。その他、抗菌・防腐・防虫作用も期待されています。

○ローリエ(月桂樹)、ベイリーフ、ローレル

シチューやポトフなどの煮込み料理やスープに欠かせない1枚。最近ではお庭に月桂樹の木を植えている方も多いのではないでしょうか?もちろん生でも使えますが、青臭さが気になる場合は乾燥させて使いましょう。香りつけ、肉や魚の臭み消しにもなります。手で切れ目を入れて使うとより効果的ですが、バラバラになると後から集めるのが大変なのでお料理によっては気をつけてくださいね。 また、芳香成分シネオールには、消化促進、唾液の分泌、内臓強化効果があるといわれていますので美容にも嬉しいですね。お料理だけでなく、冷え性や疲労回復に効果があるとされるローリエ茶や月桂樹風呂もオススメです。

○唐辛子(レッドペッパー/チリ・ペッパー) 

ハバネロやハラペーニョ、鷹の爪など3000種類以上存在するという唐辛子。言わずと知れたその辛味成分カプサイシンは脂肪燃焼効果・発刊作用が高く、唾液や胃液の分泌を促進するため炭水化物の消化を促進します。辛さはものによってバラつきがありますので 最初は少量から試してみましょう。

○丁子(クローブ

その形の通り、フランス語でクルウclou(釘)からその名がついたとされます。 スパイスの中では珍しく、花のつぼみを乾燥させたもので、最も強い芳香をもっています。オイゲノールという成分に抗酸化作用があり、アンチエイジング効果があります。また、胃腸の働きを高める作用や殺菌・口臭予防にも効果的とされ、歯磨きの精油にも使われているとか。お料理で使用するときは 一粒で十分な効果を発揮します。

○からしな(マスタード)

鉄分、マグネシウム、ポタシウム、リンなどミネラルが豊富なマスタード。消化促進作用や脂肪を分解する働きがあるとされ、ダイエット中にとりいれるのもオススメ。その他 抗癌作用、抗菌作用 健胃、腸内ガスの排出、食欲増進の効果があるとされています。チューブのからしや 瓶詰めが一般的ですが今回はマスタードシードの粒を使います。

○パクチー(コリアンダー/香菜)

パクチーと聞くと苦手意識を持つ方も多いと思いますが、今回使用するのは種である「コリアンダーシード」。葉がもつ独特の香りはなく、さわやかな印象を受けます。カレーに欠かせないスパイスのひとつで、パウダー状のものはから揚げや焼き魚の香りつけにも。マンネリ化した普段の料理を大変身させる、意外と万能なオススメスパイスなんです。消化促進・疲労回復・デトックスにも効果があるとされています。

○ういきょう(フェンネル/フヌイユ)

甘くさわやかな香りとほんのりとした苦味が特徴のういきょう。葉はディルとよく間違われることがあり、カルパッチョやサラダにもよく使われます。今回ピクルスで使用するのは種である「フェンネルシード」。食欲増進、消化促進、口臭予防、体を温めるといった効果があります。

体に嬉しい効果が期待されるとはいえ、くれぐれもスパイスの取りすぎは禁物。あくまでお料理の引き立て役として、過度の摂取は控えましょう。妊娠中や授乳中、小さなお子様には控えたほうがいいものもあるので注意が必要です。 スパイスを上手に取り入れ、体内から綺麗で健康になりましょう。ぜひ日々のお料理に新たな刺激をプラスしてみてくださいね。


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著者プロフィール

ワインもおもてなし料理もおまかせ ワイン業界出身の料理研究家。
7年間のワイン/ シャンパーニュの輸入商社での職を経て、ワインに出逢って10年目の2010年、在職中に学んだ本当の美食やワインの経験を基に料理家デビュー。 ワインサロン&クッキング ラトリエ・デ・ヴァン主宰。毎年1ヶ月パリに暮らし、活きた食文化、パリの料理教室を研究。2015年4月東京中央区にアトリエ東京教室OPEN。プロフィールを詳しく見る