γリノレン酸の効能・効果とは？

γリノレン酸の効能・効果

◯生体調整機能を調整する物質を作り出すγリノレン酸
γリノレン酸は体内で「ジホモ・γリノレン酸」に変換されて「プロスタグランジン（抗炎症物質）」の材料になります。プロスタグランジンは私たちの体にとって非常に重要な役割を果たしています。例えば血圧の調整、血糖値の調整、コレステロール値を下げる働きなどです。他にも血管や気管支を広げる作用、血液凝固作用、子宮収縮などに関わります。さらに出産のときには陣痛を起こすのがプロスタグランジンですし、生理の経血の排出を順調に進めるのもプロスタグランジンです。このように重要な生体調整機能の役割を果たすプロスタグランジンの原料となるのがγリノレン酸であり。最近の研究では、例えばPMSの症状が起こるのもγリノレン酸の量が体内に少ないことによって起こるのではないかと考えられるようになっています。

◯母乳に豊富に含まれるγリノレン酸
γリノレン酸は英国では医薬品として認められています。先のプロスタグランジンの働きによって生活習慣病を予防する作用やアトピー性皮膚炎に対する効果も認められています。γリノレン酸は母乳に豊富に含まれています。しかし産後は母乳からγリノレン酸が大量に体外に流出してしまいます。産後の母体にみられるトラブルに髪が抜けたり肌トラブルが起きたり、アレルギー症状が起こりやすくなったりするというのがありますが、これは体内のγリノレン酸量が減ってしまうからだともいわれています。しかし赤ちゃんにとってもγリノレン酸は皮膚のバリア機能を高めたり、免疫を高めるのに不可欠な物質なのです。