亜鉛は発毛や育毛に
効果あり?

髪の成長にも欠かせない

亜鉛の効果効能にはいろいろなものがありますが、中でも育毛に不可欠であることがわかっています。最近は男性ばかりではなく、女性の間でも脱毛や薄毛に悩んでいる人が増えています。そして薄毛や毛髪のお悩みを解決する商品に亜鉛が含まれていることが多いことから、亜鉛は毛髪の成長に欠かせない成分である、と知られるようになってきているのです。

その前に、毛髪はどのように作られているのか、3つのサイクルごとに確認してみましょう。

  • 1成長期毛母細胞が分裂を繰り返す期間。
    初期の段階では、休止期になくなってしまった毛母細胞が角化しながら髪になって、表皮へと向かって伸びていき、後期には、頭皮から出ている毛幹部分が太く、長くなっていきます。
    期間は男性が約3~6年、女性が約4~8年です。毛根には亜鉛が多く含まれているため、毛根への亜鉛不足が生じると毛髪の成長は遅くなります。このことより健康な育毛や発毛には亜鉛が欠かせない栄養素であることが分かります。全体の約85%が成長期の毛で占められています。
  • 2退行期色素細胞がメラニンの合成を止めて、内部の細胞がやせ細っていきます。
    分裂を繰り返し、髪を成長させていた毛母細胞の増殖スピードが急速に落ちるのも、この時期です。
    毛乳頭や毛母細胞を含む毛球部分が、表皮に向かって動き出し、毛球部分は、徐々に小さくなっていきます。この期間は 2~3週間で、男女による差は見られません。
  • 3休止期この時期の髪は、完全に成長が止まってしまいます。その下では新しい髪が出番を待っています。
    力を入れて引っ張っていないにもかかわらず、ブラッシングやシャンプーなどで髪が簡単に抜けてしまう場合の多くは、休止期にある髪の毛です。

発毛・育毛では髪の「質」も重要

亜鉛の欠乏症が起こると、この毛母細胞の分裂や再生がスムーズに行われなくなります。成長期の髪の毛は、月に約1~1.5cm伸びますが、毛根(毛球)の栄養状態に敏感に反応します。毛根には亜鉛が多く含まれているため、髪の毛のスムーズな成長には亜鉛が欠かせないのです。また、せっかく育毛・発毛が正常に行われていても、髪の毛が弱いものでは意味がありません。

亜鉛は髪の毛の新陳代謝だけでなく、「質」にも関与しています。髪の毛は表面がうろこ状のもの(クチクラ=キューティクル)でおおわれているのですが、これは髪の毛を摩擦などの刺激から守る役目をしています。亜鉛が不足するとこのクチクラが上手く作られなくなることから、切れやすい髪の毛となります。髪の毛の質を丈夫にするためにも、亜鉛は普段からしっかりと補給しましょう。

男性型脱毛に対する亜鉛の抑制作用

髪の毛は生まれかわっているため、一日に100本くらいの抜け毛があるのは正常とされますが、過度な抜け毛が起こっている場合、DHT(ジヒドロテストステロン)という悪玉男性ホルモンが原因ともいわれています。このホルモンは毛母細胞の力を弱める働きがあり、抜け毛や薄毛を促進させてしまうのです。そして亜鉛にはこのDHT発生を抑制する作用があるとされています。
そのため男性型脱毛の医薬品やサプリメントには亜鉛が含まれていることが多いのです。男性型脱毛が気になる方だけでなく、美しい髪を維持したい女性の方も亜鉛を含む食品をしっかり補うようにすると良いでしょう。亜鉛はさまざまな食品に含まれいるとはいえ、日本人の亜鉛の平均摂取量(1日)は、推奨される亜鉛の摂取目安量を下回っているのです。

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宮澤医院 宮澤 賢史

血液、尿、唾液など生体から得られる情報と十分な問診をもとに、治療を行なうクリニックです。標準的な治療以外にサプリメント、天然ホルモンを用いた栄養療法、食事指導を重点的に行なっています。病気を根本から治療するのにあたって正確な診断が必要です。そのために当院では様々な方法をとっており、重篤な疾患の場合でもその根本原因に対する治療を行なっていきます。

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