登山コラム・高山病を予防しよう!

季節や最近流行の話題など、旬な美と健康情報なら、サプリの「美と健康の得する知識」

「高山病を予防しよう!」

こんにちは!
富士登山以来、登山にスイッチが入ってしまった管理栄養士・磯村です。
次はどこに行こうかな、なんて考えることもしばしば・・・自然が見せるその姿は偉大で何かを感じずにいられないからかもしれませんね。
このように山のスケールにすっかりとりこになっていますが、私たち人間はこの大きな自然に対して無力な存在です。
いどむなら、正しい知識と事前の準備が必要になります。そこで今回も、前回に引き続き、高山病にスポットライトを当ててみました。

高山病にかからないために

高山病には様々な症状があることをお伝えしましたが、まずはこの病にかからないようにしっかり知識をたくわえましょう。
それでは「予防方法について具体的にみていきましょう。

体を慣らす
・2,000メートルくらいの場所で数時間体を慣らす。
ルートは様々ですが、5合目から登ることが多く、富士山の5合目は標高が2,000メートル以上あります。
2,000メートルの段階で既に酸素は平地に比べると薄い状態。
まずはこのような環境で体を慣らすため2,000メートルのところで数時間滞在し、体を慣れさせます。
ご飯を食べたり、準備運動をしたりするのもよいでしょう。
初めの1時間
2,000メートル付近では酸素は薄くても、高山病の症状はあまり強く出ないため、登り始めはつい早く進みがちです。
しかし、ここで頑張り過ぎては後々持ちません。
最初の1時間は特に意識してゆっくりと登ることが、実は大切なのです。
自分のペース
集団で登る際は、「ついていかなきゃ!」と思うこともあると思いますが無理をすると酸素の供給が追い付かず、酸欠になりやすくなります。
自分のペースで一歩一歩進むことが大切です。
酸素補給
高山病の一番の原因は「体内の酸素が足りない」ということ。そのため、酸素を体にたっぷりと送り込むべく、「腹式呼吸」を意識的に行いましょう。
酸素をたっぷりと取り入れるためには、まず体内の二酸化炭素を吐ききることがポイントです。
口をすぼめて、「ふーっ」と細く吐ききったら、空気を吸いましょう。
睡眠不足やストレスが多い状態では、呼吸は浅くなりがちです。登山前は十分な睡眠を取り、深い呼吸をこころがけましょう。
水分補給
高地では、気候が涼しいため、水分補給がおろそかになりがちですが、体内の水分が不足すると、血液の濃度が濃くなり、酸素の運搬がスムーズにいかなくなります。
以前、水分補給のコラムでもお話した通り、口から摂取した水分が細胞に行きわたるまでには30分ほどかかります。15分に1回は一口~100mlは水分補給しましょう。

自然の偉大さを体で感じることができる登山ですが、少しでもリスクを減らすため、正しい知識を身につけて楽しみたいものです。

次回は高山病の対処法についてお話しますのでこちらもぜひお読みください。

著者プロフィール

磯村 優貴恵

管理栄養士・フードコーディネーター・薬膳インストラクター。ダイエット専門のサロンでの食事指導を経験後、料理人として3年間飲食店の厨房に立つ。現在は料理と器の相性を大切にし、美味しく、健康的な料理の開発や執筆に携わる。プロフィールを詳しく見る