リコピンには
どんな効果効能があるの?

注目すべきはリコピンの抗酸化作用

リコピンの概要で説明した通り、リコピンは緑黄色野菜に多く含まれるカロテノイドの一種で、トマトの赤色の色素のことです。注目すべき効果として「抗酸化作用」があります。抗酸化作用とは、さまざまな病気や老化の原因ともなる活性酸素を抑えることです。活性酸素は多すぎると体内で自分の細胞を攻撃してしまい、DNAを傷つけて老化を促進させ、脂質を酸化させて「サビ」のような状態を体内に作ることになります。

血管の内側にサビが溜まると、血管が固くなったり(動脈硬化)、詰まりやすくなったり(脳梗塞や心筋梗塞)、血液の流れが悪くなったり(高血圧)する原因となります。また紫外線によるお肌のシミなども活性酸素が原因です。抗酸化作用が高いものとして、ビタミンEやβ-カロテンが有名ですが、リコピンの抗酸化作用はそれらの何倍も強いことがわかっています。活性酸素を抑制することにより期待される効果は以下の通りです。

このように多岐に渡る効果効能が期待できるのは、リコピンが強い抗酸化作用を持つからです。

生活習慣病の予防にもリコピンは役立つ

リコピンの効果効能の中でも、動脈硬化を引き起こす原因であるコレステロールの酸化を抑制する働きには特に期待が寄せられています。コレステロールは脂質の一種で、働きの違いから、善玉コレステロールと悪玉コレステロールに分けられています。コレステロールと聞くと、悪いイメージが先行しますが、実は体の中の細胞膜を作る成分として、また、ホルモンの原料としても欠かせない成分です。

リコピンにはこの善玉コレステロールを増やす働きがあることがわかっています。従来、善玉コレステロールを増やすことは難しいとされていましたが、リコピンを継続摂取することで(8週間以上)善玉コレステロールが増えるという研究報告があります。

また悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が活性酸素による酸化や高血圧によって粘度が増すと、血管壁にこびりつき、動脈硬化の原因となります。動脈硬化は脳梗塞や心筋梗塞など、生活習慣病から一歩進んだ大きな病気を引き起こす原因となります。しかしリコピンを摂取することで、その強い抗酸化作用が働き悪玉コレステロールの酸化を防ぎ、動脈硬化の予防に大きく関与することも報告されているのです。

さらに、リコピンはアディポネクチンを増やす働きがあるのではないか、と研究が進められています。まだ動物実験の段階ですが、リコピンの継続摂取(4週間)で、アディポネクチンが上昇するデータが得られていると報告されています。アディポネクチンとは、糖尿病や動脈硬化を予防する超善玉ホルモンと言われ、アディポネクチンの値が高いほど健康度も高くなると、今注目されているホルモンのひとつです。

詳しくはリコピンの摂取目安量で解説しますが、毎日の生活の中で、抗酸化作用の強いリコピンをしっかりと摂取すれば、生活習慣病対策になりそうです。

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メディアージュクリニック青山 椎名邦彦院長

出産や高度不妊治療、若年層の月経に関するトラブル、婦人科疾患・ガンの治療と多岐に渡り、長年女性の一生に向き合う中で、健康や外見面の美しさ、内面的な充実、そしてアンチエイジング医療など、トータルな女性医療の重要性を実感。

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