フコキサンチンは抗酸化力を持つカロテノイドの一種でオレンジ色の成分です。ワカメ、コンブなど褐色の海藻類に多く含まれます。フコキサンチンの基礎知識や効能・効果をじっくり解説いたします。
フコキサンチンはカロテノイドの一種でオレンジ色の色素成分です。カロテノイドのうちフコキサンチンは、アルコールに溶けないキサントフィル類に分けられます。野菜や果物のほか、海藻では褐藻に含まれて「褐藻素」とも呼ばれます。褐色をしているのは、カロテノイドの色と海藻の表面に存在するクロロフィルという緑色の色素が混ざり合っているからです。フコキサンチンは1914年に発見された成分で、がん、肥満、糖尿病などに効能があるとの研究報告がされています。
フコキサンチンは抗酸化力のあるカロテノイドを豊富に含みます。カロテノイドは血流をよくして心筋梗塞など心臓の血管に関わる病気を予防。人間の血液中ではフコキサンチノールとなり、肝臓でアマロウシアキサンチンに変わって脂肪細胞に届き、脂肪の燃焼を促すのでメタボリックシンドロームのリスクを下げる効果が期待できます。血糖値を下げ糖尿病を予防する効果や、しわなど肌の老化を防止する作用も確認されています。
フコキサンチンは海藻のうち褐藻に豊富です。コンブ、ヒジキ、ワカメ、アカモク、ウガノモクなどの海藻や、海藻をエサとしているカキやホヤなどの貝類にも存在します。脂肪燃焼効果が高い成分としてダイエット食品に含まれるほか、紫外線のダメージからコラーゲンを守るため化粧品にも配合されています。光や熱に弱いので安定的に抽出することがとても難しい成分で、商品の中には含有量が少ないものもあるので注意して購入しましょう。