小山嵩夫クリニック院長 小山 嵩夫先生

健康情報を提供する専門家一覧

元気な人をもっと元気にする…。そんな医療が今、必要とされている。

小山嵩夫クリニック 院長 小山 嵩夫

経歴

1968年、東京医科歯科大学医学部卒業後、東京医科歯科大学医学部産婦人科講師、同助教授を経て、1996年より女性の健康管理を目的としたクリニックを東京中央区に開業。専門は生殖内分泌、更年期、健康増進。2002年更年期と加齢のヘルスケア研究会設立。2008年学会に移行。2006年よりNPO法人更年期と加齢のヘルスケア理事長を務めながら、更年期の啓発のためのメノポーズカウンセラー育成にも力を入れている。2012年から一般社団法人日本サプリメント学会理事長も務めている。

インタビュー

大学病院で婦人科、特に更年期障害を専門として多くの患者を診てきた小山嵩夫院長。治療医療への疑問や課題を感じ現在の小山嵩夫クリニックは完全予約制、すべて自由診療というスタイルで開業。医療をサービスの側面から捉え、「本来はこうあるべきではないか」という提案を含む診療を行なっている。通常の婦人科外来にはない、独自の診療ポリシーなどについてお話を伺った。

小山嵩夫クリニックの診療システムについて、お聞かせください。

当クリニックでは保険診療は一切行なわず、自由診療のみ。完全予約制なので待ち時間もないため、お買い物や観劇についでに気軽に来院いただけます。また1回の診察に30分くらいかけてじっくりお話を伺うようにしておりますが、手術の必要がある患者さんなどは、大学病院などをご紹介させていただくこともございます。病院というとすぐ薬を処方したがりますが、当クリニックで処方するのは女性ホルモン、漢方やサプリメント、点滴などを中心とした診療を行なっています。

「女性の健康管理クリニック」とありますが、
通常の婦人科系クリニックとの違いを教えてください。

通常のクリニックでは、どこか具合が悪い、婦人科にかかる必要がある特定の症状があるということが基本となりますが、当クリニックに来院される患者さんは、「病人」とは限っておりません。健康管理というのは、「元気な人をもっと元気にするためのもの」であり、さらに「病気にならないように、健康維持をするために予防」することを意味します。日本の医療は「病気を治す」治療医療、病気になったから、その病気を治すという目的だけに絞った、保険診療が中心です。国民皆保険といいながら、もっと健康になりたい人や健康を維持するための予防医療の分野で保険診療を受けることができない、というのが実情です。

当院では完全自由診療による、生活習慣病遺伝子検査などさまざまな病気のリスク軽減につなげる検査や点滴、漢方やサプリメントで健康増進や病気の予防を目的とした診療を主にしています。

具体的にはどのような診察を行ない、どのようなアドバイスをされているのでしょうか。

来院されている多くの患者さんは40~60代の女性が多いのですが、みなさんやはり更年期障害や不定愁訴のあるかたが多い。疾病としての更年期障害の場合はホルモン補充療法や投薬による治療を行ないますが、なんとなく調子が悪い、どうも元気がないというあいまいな症状の場合は、遺伝子診断やストレス診断、女性の総合検診などを受けていただいた後に、必要に応じて漢方やサプリメント、エイジングケアの点滴やキレーション点滴、超高濃度ビタミンC点滴、女性ホルモン含有のクリームなどを処方しています。また肥満などの問題は食事療法や運動療法などについて専門家を呼んで指導していただき、ライフスタイルを改善するサポートしています。中高年のみなさんがもっと活き活きとした日々を過ごすために必要な指導などが、診察の核となっています。

ご紹介や口コミで来院される患者さんが多いそうですが、
どのような悩みや相談で受診されるのでしょう。

やはり更年期障害が多く、疲れやすい、気力が低下した、いらいらする、またさまざまなストレスなどが原因でうつ様状態になっているかたのご相談が多いように思います。そのような患者さんは、なんとなくやる気が出ない、友達に会いたくない、なかなか眠れない、どうしても食べ過ぎてしまう…というような悩みを抱えていらっしゃいます。完全予約制にして診察時間をしっかり確保しているのは、患者さん個々のお話をよく聞いて、何が原因でその状態になってしまったのかを見極めるためでもあります。病気を治すことも大切ですが、不安を取り除くためにじっくり話を聞くこと、いわゆるカウンセリングも、とても大事なことだと考えています。

当院は女性専門のクリニックではあるのですが、健康を取り戻された患者さんが「わたしも良くなったのだから、あなたも診てもらって」とご主人を連れていらっしゃることもありまして(笑)。複数の診察室は個室になっていますので、ほかの患者さんの目を気にすることなく診察を受けていただけるというのも、当院ならではの特徴のひとつだと思います。

クリニックで処方されるサプリメントは、小山院長が開発を手掛けられたそうですね。

はい、数年前までは米国のドクターズサプリを中心に生活習慣病のリスクに合わせてサプリメントを提供していたのですが、米国からの文献を中心としてサプリメントを学ぶ機会を得てその奥深さを知ってからは、自ら原料の種類や配合比率などについても研究を重ねるようになりました。来院される患者さんたちに摂取していただきながら、その使用経験と臨床データを照らし合わせていくうちに、クリニックオリジナルのサプリメントが誕生していった…という経緯があります。わたしはときどき女性誌などに寄稿しているので、それを読んだ読者の方々からも「サプリを買いたい」とお問い合わせをいただくのですが、まだネットで購入できるようになっていないため、お電話いただければ購入方法などをお教えしております。

最後に読者の方へメッセージをお願いします。

病院やクリニックも昔に比べれば診療スタイルに独自性が認められるようになってはきましたが、保険診療は「病気と認められた人」にしか適用されません。日本の医療界には病気に関する臨床データはあっても、「健康(維持)のための臨床データ」はありません。高齢化社会がすでに始まっている日本では、予防医療や健康維持、元気な人がもっと元気になるための仕組みを医者や医療がバックアップすべき時代が来ていると感じています。自由診療にすることで患者さんの負担は多くなってしまいますが、そのかわりにじっくりカウンセリングをしてカスタマイズした診療がご提供できるのではないかと考えています。大きな病気もなく元気な中高年の方々を、もっともっと元気にして活き活きとした毎日を過ごしていただくためのお手伝いを、これからも当クリニックはしていきたいと思います。

基本情報


大きな地図で見る

  • 所属小山嵩夫クリニック
  • 所在地東京都中央区銀座1-7-10
    ヒューリック銀座ビル3階
  • 最寄り駅銀座一丁目駅 銀座駅
  • TEL03−3561-0711
  • ホームページhttp://koyamatakaoclinic.jp/

著書