三番町ごきげんクリニック院長 澤登 雅一先生

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三番町ごきげんクリニック院長 澤登雅一

経歴

1992年、東京慈恵会医科大学卒業。血液内科医として、日本赤十字社医療センターに勤務。2005年より三番町ごきげんクリニック院長。東海大学医学部血液・腫瘍内科非常勤講師、慶応義塾大学大学院政策・メディア研究科特任教授。日本抗加齢医学会専門医・評議員など。医学博士。

インタビュー

血液内科医として長くがん患者と向き合う中で、病気を治すことだけではなく病気にならないことの重要性を痛感し、アンチエイジング医療を実践。またライフワークである、がんの治療にも力を注いでいる。

先生が医師を目指されたきっかけは何ですか?
また、何故血液内科という専門に進まれたのでしょうか?

小学生時代にすでに医師になることが将来の夢でしたが、その後ある1冊の本の主人公(医師)の生き方に感銘を受けその道に進む意志を固めました。血液内科医への道を選んだのは、当時、基礎的な研究のレベルでも、臨床的な治療成績のレベルでも、まだまだ伸びる余地がある分野だと思ったからです。また、血液疾患は治療手段として手術をすることがほとんどないため、診断から治療まで自分で患者さんを診ることができると考えたのも理由のひとつです。最後まで患者さんと関わることが、自分にとって理想的な医師の姿だったのです。

2005年に三番町ごきげんクリニックを開設されましたが、
どういった経緯があったのでしょうか。

「がんを治す」ことに強い使命感を持ち、病気になった方々に一日でも早く社会復帰してもらいたい、そんな思いで血液内科医の道を選びました。白血病という病気は年齢を選びません。生まれたばかりの赤ちゃんから、学生、主婦、働きざかりの会社員、多くの従業員をもつ経営者、90歳を超えるご高齢の方・・・、誰でもかかる可能性があります。年齢、性別、職業は違っても、がんには共通していることがあります。それは、このたった一つの病気になってしまったがために、人生そのものがまったく変わってしまう、ということです。過酷な治療に向き合う患者さんたちを診る日々のなかで、「がんを治したい」と思うのと同じくらい「できるだけ病気にならないようにすることも、大事なのではないか」と考えるようになったのです。

そんな時にアンチエイジング医療の存在を知りました。当時は日本国内で学べる場は無く、知り合いのつてでアメリカのアンチエイジング医療を実践している現場で学び、日本でもこういった治療を実践できるクリニックがあるべきだと考え設立しました。

アンチエイジング医療とはどういったものなのでしょうか。

すべての人に共通していることは、だれでも「健康の基盤=ヘルスファウンデーション」を持っているということ。この健康の基盤を整える医療がアンチエイジング医療です。下図に示すようにさまざまな症状や疾病は、「健康の基盤の乱れ」によって起こります。 健康の基盤を整えることで、今出ている矢印をなくす、あるいは短くする、これから出る矢印はできるだけ先にすることができます。(下図をご覧ください)

いままでの医療が、「病気をみつけてもらう、治してもらう」というものであるなら、これからの医療は、それに加えて「病気にならないための」アプローチが必要なのです。

こちらのクリニックに訪れるクライアント
(※必ずしも病気を患っている訳ではないので患者とは呼んでいない。)には
どのようなアプローチをされているのでしょうか。

まず今の自分の健康レベルを知ってもらうことから始まります。ここでいう健康とは、健康診断や人間ドックで異常を認めなかったということではありません。それはあくまでも「病気ではない」ということで、「理想的な健康状態である」ことを意味しているわけではないからです。 “健康”にも幅があり、その幅のどこにいるのかを知ることがアンチエイジングの第一歩なのです。そのうえで、理想的な健康状態になるために、前述の「健康の基盤」を整えるアプローチをします。さらに、理想的な健康状態をご自身でプロデュースできるように、アドバイスやフォローアップをさせていただいています。

最後に読者の方へメッセージをお願いします。

アンチエイジングのためのアプローチとして学術的にコンセンサスが得られているものは、「錆びつかないこと(抗酸化)」「カロリー制限」「幸せでいること(ごきげんでいること)」の3つです。 クリニックの名前でもある「ごきげん」は、当初は心身ともに健康であればごきげんになれるというコンセプトでした。しかし、この10年間で、ごきげんでいることそのものが心身を健康にするということが、さまざまな研究で分かってきました。つまり、意思をもってごきげんでいることが重要だということです。また、幸福(ごきげん)は3人目まで伝播するとデータも出ています。意思をもってごきげんでいることが自分自身を健康にし、周りの人も幸せにすることができる。これこそが究極の社会貢献とも言えるのではないでしょうか(笑)。

基本情報


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  • 所属三番町ごきげんクリニック
  • 所在地東京都千代田区三番町8-1 三番町東急アパートメント1101
  • 最寄り駅半蔵門駅/市ヶ谷駅
  • TEL03-3237-0072
  • ホームページhttp://www.kenko.org/

著書