名前から探す

血糖値

血糖値が高めだと糖尿病や生活習慣病に!?

血糖値とは、血液中のブドウ糖の濃度のこと。食事やストレス、発熱や痛みでも血糖値は高くなります。
慢性的に血糖値が高い状態が続くのが糖尿病で、網膜症や動脈硬化、体組織の壊疽などの合併症を引き起こす危険があります。血糖値が高めと診断されたら気をつけたい数値です。

基準値と異常値

あなたの血糖値数値はどのぐらい?血液検査の数値をチェック

空腹時または、食後2時間後に検査した血糖値が、70~110mg/dl未満であれば正常値です。血糖が125mg/dlまでの人は、特定保健指導を受けましょう。126mg/dl以上だと、糖尿病の疑いがあります。詳しい検査を受ける必要があるため医療機関を受診してください。

異常値になる原因

乱れた食生活や生活習慣が血糖値を上げる要因

ブドウ糖に変わる炭水化物や甘いものの摂りすぎは、血糖値を上げる大きな原因となります。糖を吸収するインスリンは食事をすることで分泌されます。しかし、乱れた食生活を送っていると、インスリンの分泌リズムも乱れ、血糖値が上がってしまうのです。 また、摂取したブドウ糖が消費されないことも血糖値を上げる要因です。運動不足がその典型で、糖が体内にどんどん溜まっていってしまいます。

血糖値とインスリンとの深~い関係

インスリンはすい臓から出る体内ホルモンのひとつで、血糖値を下げるはたらきを持っています。実はこのインスリンの働きが、血糖値の数値を左右するのです。 食事によって血糖値があがると、すい臓のβ細胞がインスリンを分泌。身体の細胞や脂肪、筋肉などにブドウ糖を届け、エネルギーとして利用したり体内に蓄えたり、たんぱく質の合成や細胞の増殖を促したりします。 しかし、インスリンが少なくなったり、はたらきが悪くなったりすると、血糖値が高い状態に。その状態が続くと糖尿病と診断されます。

放っておくとこんな病気に

糖尿病だけでなくさまざまな合併症を引き起こす

高血糖を放っておくと糖尿病を発症しやすくなります。糖尿病になると血がドロドロになるため動脈硬化を起こし、脳梗塞や心筋梗塞、脚壊疽などの合併症を生じるおそれがあります。
常にのどが渇く、おしっこの回数や量が増える、泡立つ、疲れやすい、体重が減るなどの自覚症状があったら病院で検査をしましょう。

  • 糖尿病

    高血糖状態が改善されずに続くと、糖尿病と診断されます。糖がインスリンによって細胞へ吸収されないため、血液中に溢れてしまっている状態です。
  • 動脈硬化

    血流が悪くなることで起こるのが、動脈硬化です。血管が狭くなり血栓ができやすい状態となってしまいます。
  • 脳梗塞・心筋梗塞

    動脈硬化が進むと、脳梗塞や心筋梗塞をまねきます。また、末梢神経や自律神経に障害が起こり、足先の感覚が無くなってしまいます。感覚が無いため、小さな傷から細菌が入ってきても気付けずに、気付けば組織が壊疽(えそ)を起こして手が付けられない状態になってしまうことも。

血糖値だけでなく、さまざまな悪事をはたらく「ソルビトール」にも要注意

ソルビトールは、血液中のブドウ糖から生産される糖アルコールと呼ばれる物質。実は「糖尿病が合併症を引き起こす原因はソルビトールにあるのではないか」と言われているほど、厄介モノなのです。
血糖値が高いと、体内で生産されるソルビトールの量も比例して増加。大量のソルビトールは、体内で処理しきれずに細胞内へ蓄積し、細胞や神経を傷つけ、さまざまな合併症のを引き起こします。血糖値が気になる方は、注意しましょう。

正常値に戻す方法

血糖値をコントロールしインスリン分泌量を増やす対策を

年齢を重ねるとインスリン分泌量が減るため、年とともに血糖値は高くなる傾向にあります。また、健康診断で血糖値が高めといわれた人は、普段から気をつけていることでしょう。
ここからは、血糖値を下げるためにできることをまとめています。どんな方法があるのか確認して、高血糖の不安を解消しましょう!

食事

まずはコレ!食事の糖質をコントロール

主食のご飯やパン、麺類は炭水化物(糖質)からできているので、まずは量を減らすことから始めましょう。いきなりゼロにすると体に悪いので、少しずつでもOKです。
そのかわり、たんぱく質や脂質、食物繊維などを含むおかずの量を増やします。炭水化物を減らすとエネルギー不足が心配かもしれませんが、お肉や魚などに含まれる脂質でカバーできるのです。たんぱく質は、肉、魚、卵、大豆製品をバランスよく摂ってくださいね。
植物繊維が豊富な野菜は、食後の血糖値の上昇を防ぐだけでなく、噛み応えがあるので満腹感を与えてくれます。

手軽に対策できるおすすめのコンビニ食

オクラとなめこのネバネバサラダ
オクラとなめこのネバネバサラダ

引用元:ファミリーマート
http://www.family.co.jp/goods/salad/1210156.html

オクラやなめこ、わかめ、大根などを使ったサラダ。血糖値の上昇を抑える食物繊維がたくさん摂れます。
豆腐ハンバーグのサラダ
豆腐ハンバーグのサラダ

引用元:ローソン
http://www.lawson.co.jp/recommend/original/detail/1328339_1996.html

メインの豆腐ハンバーグにレタスやブロッコリーなどたくさんの野菜を合わせた商品。血糖値を上げにくくするたんぱく質が豊富です。
パストラミビーフ&たまごサンド
パストラミビーフ&たまごサンド

引用元:ローソン
https://www.lawson.co.jp/recommend/original/detail/1341377_1996.html

全粒粉入りパンを使ったサンドなら、糖質を抑え満腹感を得ることができます。パストラミビーフと卵が入っていてたんぱく質もバッチリ。
さばの塩焼き
さばの塩焼き

引用元:ファミリーマート
http://www.family.co.jp/goods/sidedishes/1150209.html

青魚で積極的に摂りたいたんぱく質が補える一品。ノルウェー産のさばを塩焼きにした手軽なメニューです。
1/2日分の野菜が摂れるちゃんぽん風スープ
1/2日分の野菜が摂れるちゃんぽん風スープ

引用元:ファミリーマート
http://www.family.co.jp/goods/deli/1020205.html

魚介出汁の旨味が効いたスープ。1日に必要な野菜の半分が摂れるので、不足しがちな野菜を補うのにぴったりです。
蕎麦つゆ仕立て揚げ出し豆腐
蕎麦つゆ仕立て揚げ出し豆腐

引用元:セブンイレブン
http://www.sej.co.jp/i/item/190000102089.html?category=130&page=1

しっとりとした衣をまとった豆腐にかつおだしあんをプラスした揚げ出し豆腐。食べごたえ抜群のボリュームなうえ、良質のタンパク質がとれるのもウレシイ。

糖質制限はもちろん、バランスの良い食事・野菜ファーストを心がけよう

まずは血糖値を上げやすい糖質(炭水化物や甘いもの)をコントロールする必要があります。ご飯・麺の大盛りは止めて、少なめにすることから始めましょう。
また、単品食いはやめてサラダor副菜をプラスすると、バランスよく栄養が摂れるようになります。最初は物足りないかもしれませんが、たんぱく質・食物繊維が豊富なおかずの量を増やしていきましょう。

食べる順番を変えるだけでも糖の吸収を抑えることができます。野菜をはじめに食べ、最後に炭水化物を食べることを意識してみてください。

血糖値を下げる対策として、ブラックコーヒーを毎日飲むのもおすすめです。コーヒーには血糖値の上昇を抑えるクロロゲン酢酸を摂取できるので、飲める方は積極的に摂っていきましょう。

運動

有酸素運動と無酸素運動を組み合わせるのが◎

有酸素運動は血中や筋肉中にある糖をエネルギーとして消費するので、ダイレクトに血糖値を下げられます。食後30分の間に運動することで血糖値の急上昇を防げますので、食後の軽いウォーキングを日課に取り入れてみてください。
もし、インスリンの効果が弱まっているのであれば、無酸素運動も積極的に行いましょう。筋肉量が増えるとインスリンの効果が高まるといわれています。かかと上げ10回を1日2~3回ほど行うのが理想的です。

生活習慣

睡眠の質を上げてインスリン分泌能を上げよう

寝不足の方や眠りの浅い方は、睡眠の質を上げるよう心がけましょう。睡眠時間は6~8時間がベストです。睡眠不足はインスリンのはたらきを低下させ、血糖値にも影響します。十分な睡眠をとっていると、空腹時血糖が低下し、インスリン分泌能(HOMA-β)が増大。睡眠を変えるだけで効果的血糖値を下げることができるのです。食生活の改善も大事ですが、睡眠のリズムを整えることをぜひ意識してみてください。

食後に起こるグルコーススパイクにご用心

グルコース(血糖値)スパイクとは、空腹時の血糖値は正常なのに、食後に血糖値が急上昇し、その後は急に下がる症状のこと。グルコーススパイクが起こると血管がダメージを受け、動脈硬化や心筋梗塞を引き起こす原因となります。さらにはがんや認知症のリスクも高まるといわれている症状です。グルコーススパイクを防ぐために、糖質をコントロールし、運動する習慣やストレスをためない生活を心がけましょう。

積極的に摂りたい成分

イソアリイン
イソアリイン イソアリインとは玉ねぎに含まれるイオウ化合成分で、インスリンのはたらきを活発にして血糖値を下げる効果があります。さらに、血流を良くし血液をサラサラにする効果も期待できるので、糖尿病予防や改善に役立ちます。
クロロゲン酢酸 クロロゲン酢酸は、コーヒーなどに含まれるポリフェノールの一種。インスリンが分泌される膵臓のはたらきを助け、糖の吸収を抑えます。また、肝臓が糖を作るのを抑える効果があり、血糖値を緩やかにしてくれます。
食物繊維 食物繊維は、野菜や海草、きのこなどに多く含まれています。糖質や脂質の吸収を穏やかにし、血糖値が急激に上がるのを防ぎます。また、腸内環境を整える効果があり、糖質が正常に吸収されるのを助けます。

血糖値を下げるはたらきを持つ成分の効果的な摂り方

イソアリインや食物繊維は、炭水化物やたんぱく質の前に摂りましょう。そうすることで、糖の吸収を抑え血糖値が急激に上がらないようにすることができます。
食後の血糖値の上昇を抑えるクロロゲン酢酸は、食後に摂るのが効果的。また、食事と一緒に摂った場合も血糖値の上昇を抑えるといわれています。
これらの成分は、食事や飲み物から取り入れることはできますが、効果的に取り入れたい人はサプリメントで摂るのもおすすめです。

引っかかりやすい人の特徴

  • ご飯やパンなどの炭水化物や甘いものが好き
  • 最近運動をほとんどしていない
  • ストレスをためやすい性格をしている
  • 家族に糖尿病の人がいる
  • 寝不足・不眠症
  • 不規則勤務・三交代制の仕事に就いている

食生活や生活習慣が乱れていると高血糖になりやすい

血糖値は食生活の乱れや運動不足だけでなく、ストレスによっても高くなります。インスリン分泌を促す神経伝達が乱れてしまうのが原因です。
バランスの良い食事や運動を心がけているのに血糖値が下がらない人は、ストレス過多になっていないかチェックしてください。
そのほか、遺伝的にインスリンのはたらきが弱いケースもあります。健康診断で血糖値が引っかかった人は、遺伝なのか習慣なのかを検査することをおすすめします。

まとめ
  • 糖質をコントロールし、バランスのとれた食生活を
  • 食事をするときは食べる順番に注意
  • 適度な運動を取り入れる
  • 血糖値を下げる成分を積極的に摂る
  • 1日7~7.5時間の睡眠をとれるようにする

糖質コントロールを身につけて血糖値を改善!

血糖値を改善するには、糖質をコントロールすることです。人によって摂取できる糖質の量が違うので、医師と相談して決めるのが良いでしょう。糖質の制限だけでなく、食物繊維やたんぱく質、ビタミンといった栄養素のバランスも上手くコントロールできれば、血糖値は改善するはずです。食事を用意するのが大変なときは、健康食品やサプリメントを使って調整していきましょう。