名前から探す

セサミンにはコレステロール値を
下げる効果がある?

セサミンが脂質を低下させるメカニズム

最近の研究によると、ラットを用いた実験でセサミンには血清脂質を低下させる作用があることが報告されています。血清脂質を下げるメカニズムには、セサミンの2つの働きが関与しています。

まずは肝臓に入り込み、肝臓内の脂質の代謝を上げるということです。脂質が代謝する過程をスムーズにすることで、脂肪からエネルギーを効率よく生成することができます。2つ目は脂肪酸の合成を抑制するということです。脂肪酸は肝臓でグルコースから合成されますが、この合成に関与するピルビン酸キナーゼ等の酵素の働きを抑えることによって、脂肪酸の合成を抑制させるのです。このことより、セサミンは脂肪の分解を助けつつ、合成を抑制するという2つの働きによって血清脂質の低下作用を促すことが報告されています。

セサミンがコレステロール値を下げるメカニズム

セサミンの効果効能の一つに、コレステロールを下げるというのもがあります。「コレステロール」と聞くと、健康に悪影響を及ぼすイメージが先行しがちですが、実は良い面もあります。コレステロールは細胞一つひとつの膜の構成成分として使用されるほか、ホルモンを作る材料としても欠かせない成分なのです。

その反面、食べ過ぎや運動不足の状態が続くとコレステロールが脂肪に変わって体内に蓄えられてしまいます。蓄えられたコレステロールはきちんと下げないと、さまざまな疾病の原因となります。

コレステロールの種類も、大きく分けて2つあります。

一つ目はLDLコレステロールで、いわゆる「悪玉コレステロール」と呼ばれているものです。増えすぎてしまうと活性酸素によって酸化し、血管の内壁に付着して血管の柔軟性を失わせることによって動脈硬化を引き起こす原因となります。

二つ目はHDLコレステロールです。これは「善玉コレステロール」と呼ばれるもので、体内の余分なコレステロールを収集することで、血管内を綺麗にする働きがありますので、より必要なコレステロールです。

セサミンは肝臓内で働き、過剰な活性酸素を抑制し、血中に活性酸素が放出されるのを食い止めるため、血中内の悪玉コレステロールと結びつくことを防ぎますし、肝臓が正常に機能すればHDLコレステロールがたくさん作られるようになるため、その結果、血中のLDLコレステロールを減らすことにもつながります。

そしてLDLコレステロールが減少すれば、動脈硬化のリスクも減るため、セサミンと動脈硬化の関係についても注目が集まっているのです。

またセサミンには血管内でも過剰な活性酸素と結びつき除去する働きを持つことも最新の研究で報告されています。しかしこのような嬉しい作用を得るためにはある程度のセサミンの量が必要です。セサミンの摂取目安量についても確認しておきましょう。

 

profile

メディアージュクリニック青山 椎名邦彦院長

出産や高度不妊治療、若年層の月経に関するトラブル、婦人科疾患・ガンの治療と多岐に渡り、長年女性の一生に向き合う中で、健康や外見面の美しさ、内面的な充実、そしてアンチエイジング医療など、トータルな女性医療の重要性を実感。

-->