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ラクトフェリンと
美肌の関係は?

美肌作りは細胞の免疫機能を高めることが重要!

ラクトフェリンの効果・効能の一つとして、免疫力を高める働きがあります。私たちの身体を守る「免疫力」は白血球の中にある免疫細胞によって左右されます。主な免疫細胞としてはT細胞、B細胞、顆粒球、マクロファージ、NK細胞があります。全て体内に侵入してきた外敵(ウイルスや細菌)と戦い、体を守る働きがあります。その中でも、T細胞やB細胞は体に異変が生じてから活動を始めるのに対して、NK細胞は常に体内の血液中をパトロールして、何か異変を見つけるとその場で処理をします。

ラクトフェリンはこのNK細胞を活性化する働きがあるのです。NK細胞を活性化させることにより、免疫力アップに効果があると考えられています。
遠回りなようですが、健康的なお肌を保つためには、まず外敵に負けない体を作る、すなわち免疫力を高めることがポイントとなります。肌のバリア機能を高めることが美肌への近道です。特に乾燥や季節の変わり目に肌の調子が低下する人は、予防的にラクトフェリンを利用してみるのも1つでしょう。

美肌作りのキーワードは「抗酸化」

美肌作りにおいて気になるのが「加齢」や「老化」です。ここでカギを握るのが「活性酸素」です。紫外線を浴びると、表皮の内側に活性酸素が過剰に発生し、過酸化脂質が作り出されます。これにたんぱく質が結びつくことで、老化色素、つまり「シミ」が肌にできるのです。

紫外線には大きく分けて2種類あり、肌の奥の真皮まで達して肌の弾力を保つコラーゲンの繊維を傷つけ、しわの原因となる「UV-A」と、肌の表面(表皮)までしか届かない「UV-B」に分けられます。肌の老化を進める活性酸素は、紫外線だけでなく外食中心の食生活、パソコン、テレビ、携帯電話などの電磁波を多く受けることによっても発生します。そのため、それらの電子機器を当たり前のように使う現代において、活性酸素は体内に溜まる一方で、肌はとても老化しやすい環境下におかれているのです。

このエイジングケアの大敵である活性酸素を除去する働きのことを「抗酸化作用」といいます。ラクトフェリンはこの抗酸化作用においても優れた働きをすることが分かっています。私たちが持っている抗酸化作用は加齢とともに衰えていきますので、ラクトフェリンなどの抗酸化作用をもつ成分を積極的に摂りいれ続けることは、シミ・シワを予防して美肌作りに役立つといえるでしょう。

ラクトフェリンとコラーゲン、エラスチン

ラクトフェリンには真皮に存在している美肌の鍵となる成分「コラーゲン」や「エラスチン」、「ヒアルロン酸」を活性化して増やす作用もあるのではないかと報告されています。これは人の肌にラクトフェリン受容体が存在していることが発見されたことでそのメカニズムが解明されつつあります。コラーゲンやエラスチンを作り出す肌の繊維芽細胞という部分にまでラクトフェリンは直接到達し、働きかけることで、肌の状態を根本から改善することにアプローチするのではと期待が寄せられています。実際、ラクトフェリンが添付された化粧品も次々に開発されていますので、一度試してみると良いかもしれませんよ。

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メディアージュクリニック青山 椎名邦彦院長

出産や高度不妊治療、若年層の月経に関するトラブル、婦人科疾患・ガンの治療と多岐に渡り、長年女性の一生に向き合う中で、健康や外見面の美しさ、内面的な充実、そしてアンチエイジング医療など、トータルな女性医療の重要性を実感。

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