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ヒュウガトウキの産地に潜入~大分篇~

ヒュウガトウキが自生しているのは宮崎と大分の2県のみ。ほかの土地で栽培してもうまく育たず、すぐ枯れてしまうのだそうです。ここでは産地である大分からヒュウガトウキ栽培の苦労やこだわりについて、現地生産者に取材してきました。
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ヒュウガトウキのふるさと大分から、
産地のこだわりをレポート

ヒュウガトウキの産地のひとつである大分で取材を敢行。
若干の肥料は使うものの、ほとんど自然のままの環境で育てている。
ヒュウガトウキは気まぐれな植物で、
1割程度しか育たないとほど栽培が難しい。

ヒュウガトウキはもともと宮崎県と大分県の県境にある高千穂地方に自生していた植物で、切り立った崖にしがみつくようにして育ちます。野生のヒュウガトウキは絶滅危惧種に指定されるほど希少な植物です。別名・日本山人参と呼ばれ、江戸時代に発見されたと文献には残っています。高千穂地方の方言で「ウヅ」とも呼ばれ、当時から薬草として役立てられていたことがわかっています。

ヒュウガトウキの特徴のひとつとして挙げられるのは、「育つ環境が限定的で予測不能」なところ。医薬品成分に指定されるほどの薬効がわかっていたことから、いろいろな土地で栽培が試みられましたが、宮崎や大分で仕入れた株をほかの土地で栽培しても育たない。また栽培農家がヒュウガトウキを植えても、しっかり根付いて育つのは全体のうちたったの1割にしかならないのだそうです。

なぜ育たないのか、どうすれば育ってくれるのか、栽培農家や農業大学の研究室、専門家などが研究してきましたが、いまだに生育のメカニズムはわかっていないのだとか。ヒュウガトウキは植えてみなければ育つかどうかわからない、気まぐれな植物なのです。

栽培に至るまでに10年、20年の歳月が必要

ヒュウガトウキが育ってくれる土地を探しながら、
試行錯誤の繰り返しだったと話す山中氏。
「ヒュウガトウキは育つ場所を自分で決める」と日本山人参生産組合の山中氏は語る。

今回ソニックグロウの豊泉社長とともに訪れたのは、大分県・竹田市にある「日本山人参生産組合」が管理するヒュウガトウキの栽培地。その広さは東京ドーム2つ分くらいあり、栽培地は飛び地のようなかたちで4箇所ほどに分かれていました。

ヒュウガトウキの生育環境に適している土地に栽培しても、育つかどうかは賭けのようなもので、日本山人参生産組合の代表である山中皇之助さんによれば「育つか育たないかを決めるのは、ヒュウガトウキ自身」なのだそうです。土地を購入しては栽培してみて、育たなければまた別の土地を探す…ということ繰り返すというのですから、ヒュウガトウキ農家になるためには相当の覚悟が必要です。

さらに同じ栽培地の中でも育つ場所と育たない場所があるので、育たないことがわかった場所ではヒュウガトウキの栽培をあきらめ、野菜などほかの農作物を作るのだそうです。

ヒュウガトウキが育つ環境を見極めるまでに数年、根がしっかり根付くまで数年。栽培に至るまで10年から20年かかる場合もあるそうですが、栽培そのものはごくシンプル。株を植えて葉が大きく育ったら茎の根元のあたりから切って収穫。3日ほどするとすぐに新芽が出てきます。2メートルくらいまで成長するものもあれば、それほど大きくならないものも。育ち方にも個性があるそうです。

地元ではだれもが知っている、
ヒュウガトウキの価値

「葉はデリケートなので極力触らず、乾燥機に入れます」
とヒュウガトウキの熟成葉を作る工程を見せてくれた山中さん。
ヒュウガトウキの薬効を知る地元民は葉・茎・根を食習慣に取り入れている。

竹田市は竹田湧水群などで知られるようにミネラルたっぷりの清水が豊富な土地なのですが、ヒュウガトウキを育てるために水をあげることはないそうです。水分は朝晩の霧だけで、これは天然の生育状態に近いもの。栽培する地には肥料は使うものの、農薬などは一切使わず、農家のみなさんはヒュウガトウキの周囲に生える雑草を手作業で抜くこと以外は、ほとんど自然に任せて育てています。

ヒュウガトウキの価値を知っている人でなければ大きな雑草にしか見えないかもしれませんが、地元の人はその価値をよく知っています。そのせいで現地の農家が悩まされているのが「ヒュウガトウキ泥棒」なのだそうです。

ときおり果物など高級な農産物が盗まれる事件が報道されますが、ヒュウガトウキもそのような価値があるものとして、地元の人に認識されていることがわかるエピソードであると思います。

ヒュウガトウキは葉をお茶として飲むのが一般的ですが、茎や根も料理に使ったり煎じて飲んだりして、食習慣に取り入れているといいます。日本山人参生産組合の山中さんは、ヒュウガトウキの効能をもっと全国の人に知ってもらいたいと熱い想いを語ってくださいました。

大分産ヒュウガトウキのみ「ハイクオリティ認証」取得

ヒュウガトウキの葉をその場で噛んでみる豊泉社長。
根や茎も同様に“テイスティング”していた。
ヒュウガトウキの熟成葉を粉状にしてサプリメントに使用するために安全性を重視。

なぜ今回大分県・竹田市の産地を訪れたかというと、この産地でとれたれたヒュウガトウキだけが、一般社団法人日本健康食品・サプリメント情報センターによる「ハイクオリティ認証」を受けているから。このハイクオリティ認証は健康食品の原料の品質や安全性に関する厳しい検査を通過したものにしか与えられないもので、ソニックグロウはその原料を使用してサプリ製品を作っています。

原料になるまでにも非常に手間がかかっています。ヒュウガトウキの葉は非常にデリケートで、必要以上に触れたり刺激が与えられたりするとすぐに枯れてしまい、黄色く変色してしまいます。そうなってしまった葉は廃棄するしかありません。収穫した葉を熟成させるときも葉の部分は極力触らず、乾燥させるための網の上に載ったものだけを乾燥機に入れて熟成させます。

最終的にはこの乾燥させた熟成葉を粉末状にしたものがサプリの原料になるわけですが、希少植物であるだけでなく育つ環境も育ち方も「ヒュウガトウキ次第」なところがあって、なんとも気まぐれな植物であることがわかりました。これほど手をかけて育てる価値がある、ということの証なのではないかと感じた大分取材となりました。

サプリ編集部取材メモ
お茶は飲みやすかったけど、生葉の苦味は強烈なインパクト!

ヒュウガトウキのお茶はほうじ茶のような感じでかなり飲みやすかったのですが、煮出したお茶をかなり薄めて飲んでいるそうです。ためしにと生の葉をかんでみると、猛烈な苦さでびっくり!そのあと何を飲んでも後味が消えませんでした。ヒュウガトウキの葉は見た目と違ってやわらかく、触っただけで変色してしまうほどデリケートであることなど、現地に行ってみなければわからないことがたくさんありました。まさに百聞は一見にしかず、大分まで行ってヒュウガトウキという植物の魅力がわかった気がします。