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クエン酸には痛風の痛みを
和らげる効果がある?

痛風の原因は?

痛風は高尿酸血症とも呼ばれています。主に尿中で排泄される尿酸の代謝異常が原因となり起こる疾患です。尿酸は血中に溶けにくく、過剰に存在すると結晶化して尿酸ナトリウムとなり、関節に付着します。その結果、関節炎や関節の変形を起こすこともあります。痛風の症状は激痛を伴う関節炎を起こして腎臓に付着したり、結石を作ったりします。さらに進行すると腎臓に機能障害をもたらし、動脈硬化などの合併症を引き起こす原因となります。

尿酸は生きていれば必ず作られるものです。そして尿酸の産生は一般的には1日平均500mg 程度で、体外への排泄は500~600mg程度です。つまり尿酸の産生と排泄は1日で出納が釣り合っています。通常、体内では1,200mgの尿酸が維持されているので、過剰酸性によって排泄量とのバランスが崩れ、血中尿酸値が7mg/dl以上になると、高尿酸血症(痛風)として発症します。

尿酸値が高くなる原因はいろいろ考えられますが、アルコールの過飲、動物性脂肪やたんぱく質の多い食事の過食、運動不足や肥満者に多く見られます。また、精神的ストレスも要因の一つとして考えられています。

痛風とクエン酸

痛風(高尿酸血症)において尿酸値を改善するためには、以下のことが挙げられます。

  • 11日の摂取エネルギー量を減らす。(標準体重×25~30kcal/日)
  • 2尿酸を産生する原因となるプリン体を多く含む食品を避ける(150mg/日)
  • 3アルコールは尿酸の排泄を抑えるとともに、血中の尿酸値を高めるため、禁止もしくは極力避ける。(特にビールはプリン体が多いので禁止する。)
  • 4尿酸を尿からしっかりと排泄させるために水分を十分に摂取する。(尿量が1日2,000ml以上になるようにする)
  • 5高血圧、腎疾患などの合併症予防のため、塩分を控えめにする。

クエン酸の効果効能の一つとして痛風予防への期待がありますが、クエン酸を十分に摂取することで、TCAサイクルを活性化させ、体内のエネルギー産生を効率よく行えるようになると、食べたものをしっかりと消費できるため、肥満の改善や尿酸の排泄がスムーズになり、痛風に伴う症状の改善が期待できます。クエン酸とダイエットについても説明した通りです。肥満や痛風に悩むような方の特徴として、柑橘類などのフルーツをあまり口にしないというものがあるようです。逆にクエン酸を含む食品を意識して摂取するようにすると、ヘルシーでローカロリーなメニューや食材が多いことに気づくはずです。

また、肥満の方が健康維持のために減量することは必要ですが、急激に体重を減少させてしまうと、尿酸の排泄が抑制されることがあるため、少しずつ、無理のない範囲での減量を行うようにしましょう。

profile

渋谷DSクリニック 林博之院長

2005年にダイエット・部分痩せ専門クリニックとして渋谷DSクリニックを開院。 ダイエット専門医師としてダイエットにおけるあらゆる独自のノウハウを培ってきたパイオニア的存在。 ヒトが持つ本来の美しさを活かし、正しいダイエット方法を全ての人に伝える。的確なアドバイスが評判。

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