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クエン酸とは
どのような成分なの?

生活に馴染みのある有機酸

クエン酸とは、私たち人間を含めた動物に広く分布する有機酸です。梅干しやレモンなどの酸味の元となり、特に柑橘類に多く含まれ、昔から健康食として親しまれています。また、食品の隠し味としても利用されています。

クエン酸の効果効能で最も重要なものの一つが「クエン酸回路の活性」です。私たちの身体は、食べたものからエネルギーを作り出し、そのエネルギーを生命維持や普段の活動源として活用しています。摂取した食べ物の中でも炭水化物は、体内に吸収されてぶどう糖に変わり、たんぱく質はアミノ酸に変わります。さらには酵素やビタミンなどによってそれぞれ燃やされることでエネルギーが産生されます。燃焼する過程において、摂取した栄養素がクエン酸をはじめとした8種類の酸に分解され、またクエン酸に戻るというサイクルを形成しています。つまり生きるために必要なエネルギーを作り出し、脂肪や乳酸を分解しエネルギーに変換するというこのサイクルは「クエン酸回路」とも呼ばれ、エネルギーの産生に欠かせない大事な回路となっています。クエン酸をしっかりと取り入れ(ビタミンB群も必須)、クエン酸回路を活性化させることでどんどんエネルギーは作り出されます。

クエン酸とは?

クエン酸を含む食品には、柑橘類や梅干しなどがあり、これらの酸味成分こそクエン酸です。しかし、食酢とは違って無色・白色の結晶性の粉末で、水やアルコールに良く溶ける性質があります。時間が経つと結晶水は次第になくなり、107%の氷砂糖状の無水クエン酸となります。乾燥した空気中では、結晶水を失い風化してしまいますが、湿った空気中では湿気を吸収し溶け始め、やがて溶液になるという性質があります。無水クエン酸と潮解したクエン酸の内容はほぼ同じです。

潮解とは、物質が空気中の水(水蒸気)を取り込んで、自発的に水溶液になることです。この現象を起こす物質の例としてはクエン酸以外にも、水酸化ナトリウム (NaOH) や炭酸カリウム (K2CO3)、塩化マグネシウム(MgCl2) や塩化カルシウム (CaCl2) などがあります。この潮解性があるため、クエン酸そのものを保存する際は注意が必要となります。クエン酸の酸度は低く、胃液に分泌される塩酸の1/180、食酢に含まれる酢酸の1/3です。また、クエン酸は加熱しても壊れないという性質があるため、ケーキなどのお菓子をはじめとして、様々な食物の隠し味に使用されています。

profile

渋谷DSクリニック 林博之院長

2005年にダイエット・部分痩せ専門クリニックとして渋谷DSクリニックを開院。 ダイエット専門医師としてダイエットにおけるあらゆる独自のノウハウを培ってきたパイオニア的存在。 ヒトが持つ本来の美しさを活かし、正しいダイエット方法を全ての人に伝える。的確なアドバイスが評判。

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