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プラセンタを摂取すれば
ホントに若返ることができるの?

細胞の誕生スピードの減速が老化の一因

胎盤から抽出されたエキスのことをプラセンタエキスといいますが、胎盤の役割について改めて説明しておきましょう。人間を含む哺乳動物の胎盤は胎児にとってすべての体内器官を代行する組織であり、母体から受け継いだ遺伝子情報を元にカラダのすべてのパーツを完成させるための「成長因子(グロースファクター)」の貯蔵庫でもあります。胎児はこの成長因子を猛スピードでフル活用して、信じられないほど短期間に母体と同じ身体構造へと成長を果たします。大人になるということは、すなわちこの成長が止まり「細胞の誕生スピードが遅い環境」になるということを意味します。

プラセンタにはこの成長に不可欠なグロースファクターと呼ばれる成長因子が大量に含まれており、この成長因子が細胞の再生スピードが落ちたカラダを変えていくと考えられています。このような作用がいわゆる“若返り”効果への期待につながっているのです。細胞分裂の能力を3~4倍に高めるともいわれていることから肌の新陳代謝だけでなく、疲れにくく活力のある若々しいカラダが手に入る可能性があるため、アンチエイジングの分野でも研究が続けられているのです。

若返るために必要な“能力”を提供するプラセンタ

ひと言でグロースファクターといっても、成長因子にはそれぞれ個別にその役割が割り当てられています。以下に代表的な成長因子の役割を整理してみました。

  • 1胎盤に含まれる主な成長因子
    1. 肝細胞増殖因子(HGF):肝臓病の改善、肝細胞の再生、諸組織の増殖など。
    2. 上皮細胞増殖因子(EGF):表皮細胞の新陳代謝促進、皮膚や肺など上皮細胞の増殖。
    3. 線維芽細胞増殖因子(FGF):真皮の再生促進、ニキビ・傷などの修復、コラーゲン・ヒアルロン酸・エラスチン等の増殖。
    4. 神経細胞増殖因子(NGF):更年期障害、老化、うつ等の防止。自律神経のバランスを整える。
    5. インスリン様成長因子(IGF):関節痛、リウマチ等軟骨細胞の再生・増殖、育毛、老化防止。
  • 2免疫力を向上させる成長因子
    1. CFS(免疫担当細胞の顆粒球・マクロファージ等の幹細胞増殖)
    2. インターロイキン1(T細胞・B細胞・NK細胞等の増殖)
    3. インターロイキン2(ヘルパーT細胞・キラーT細胞・サプレッサーT細胞増殖)
    4. インターロイキン3(造血幹細胞増殖)
    5. インターロイキン4(B細胞の増殖及び抗体産生細胞への分化促進)

ただし、万能薬か手品かというような劇的な変化を期待するのではなく、このような効果が期待できるということをイメージしながら、うまくプラセンタを活用することが大切。若返りの秘薬などありませんので、過大な期待は禁物です。

profile

渋谷DSクリニック 林博之院長

2005年にダイエット・部分痩せ専門クリニックとして渋谷DSクリニックを開院。 ダイエット専門医師としてダイエットにおけるあらゆる独自のノウハウを培ってきたパイオニア的存在。 ヒトが持つ本来の美しさを活かし、正しいダイエット方法を全ての人に伝える。的確なアドバイスが評判。

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