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糖鎖と発達障害の関係とは?

増加する神経発達障害の子ども

近年になりアレルギー症状、特に花粉症やアトピー性皮膚炎に悩む子どもが激増しています。同時に神経発達障害(自閉症やADHD=注意欠陥、多動性障害)の子どもも激増しています。神経発達障害の子どもの増加は日本では1996年頃からはじまったとされています。文部科学省が2012年に行った調査によれば小中学生の6.5% (約60万人以上)が発達障害の可能性があると報告されており、これは40人クラスの2〜3名に相当しています。なぜ神経発達障害の子どもが増えているのか。環境汚染や食環境の変化も原因として考えられていますが、化学物質の影響という見方もあれば、日本では遺伝病説が強くなっています。しかしはっきりとした原因はわかっていないのです。

神経発達障害には以下のようなタイプなどがあります。

  • 1自閉症スペクトラム症候群コミュニケーションや対人関係が困難でコミュニケーションが難しい。こだわりが強く行動がパターン化したり趣味や行動が極端に偏ったりする。そのため社会性に欠け、周囲と適応することが困難である。
  • 2ADHD(注意欠陥障害)落ち着きがない、注意が散漫、集中力がない、抑制がきかない、我慢ができない、キレやすい、ストレス耐性が低い、自己中心的な言動が目立つ。
  • 3学習障害(LD)読字、書字、計算などが困難で学力の基礎を伸ばす力が弱い。そのため読書力や文章の構成力が極めて低い。

糖鎖と発達障害の関係

発達障害と糖鎖の関係

発達障害に対し糖鎖栄養素が良い影響を与えるのではないかという研究が行われています。というのも脳細胞は非常に多くの部分が糖タンパクの正常な働きに依存しているからです。米国のある研究によれば(Journal of the American Nutraceutical Industryの1997年8月号補足号)、8歳の失読症の男の子が糖鎖栄養素と植物栄養素を混合したものを摂取したところ改善が見られたという報告もあります。また1998年1-3月のIntegrative and Physiological and Behavioral Science という雑誌には、ADHDの子ども18人に対して3週間糖鎖栄養素を与え、その後ほかの植物由来サプリメントを摂取させたところADHDの症状が顕著に軽減したと記されています。

糖鎖栄養素と神経発達障害についてはまだまだ研究段階といえますが、神経発達障害に悩む人の希望となるような研究報告が待たれます。


情報提供:株式会社HBCフナト

profile

ナチュラルクリニック代々木 野本裕子先生

東京医科歯科大学にて臨床研修後、予防医療や美容医療に携わり、アーユルヴェーダや栄養療法などの代替医療を行っています。美しく健康であるためには、内側からのケアが欠かせません。様々なストレスに対応できる心身の体力づくりに正しい栄養摂取をお伝えしています。

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