酵素とはどのようなもの?

消化・吸収・代謝・排泄に不可欠な酵素

酵素ファスティング(断食)や酵素置き換えダイエットなど、最近注目のダイエット法のキーワードとして耳にする機会も多い酵素ですが、「そもそも酵素ってどんなもので何に効くの?」と疑問を抱いている人もきっと多いと思います。酵素のことを英語で「enzyme(エンザイム)」といいますが、“酵母の中(in yeast)”という意味のギリシア語に由来しています。最初に発見した酵素は食物酵素(野菜などの食品に含まれる酵素)だったのでしょう。酵素はもともと、人間のみならずあらゆる“生き物”に存在している物質で、人間の体内では「消化・吸収・代謝・排泄」の過程に深く関わっています。

酵素はすべての生体反応の源ともいってよいほど、極めて重要な物質です。現在約4,000の酵素が判明しているとされますが、意外に知られていないのは「酵素はタンパク質の一種」であるということ。タンパク質が分解されて小さな分子となったものが、アミラーゼやリパーゼといった消化酵素なのです。生物の体内における反応(生化学反応)のすべてに関与し、なければ生物として成立しない物質、酵素。この酵素が不足すると代謝サイクルに狂いが出やすくなり、毒素の溜まった不健康なカラダになってしまうと考えられています。

ストレスによる酵素消費量の違いが酵素不足を招く

人間の体内に存在している酵素の量にはもともと個人差があり、その量も年齢とともに減少していきます。年齢を重ねると肉料理や脂っこい食事をとると胃がもたれたり、量を食べられなくなったりするものですが、これも体内の消化酵素の総量が減り、消化する力が衰えているサインであるといえます。さらに加齢だけでなく、偏った食生活やお酒などの飲みすぎ、睡眠不足、喫煙などなどのストレス因子により酵素が過剰に消費されてしまうため、体内で使用すべき酵素の必要量が確保できなくなるのです。こうしたライフスタイルが原因で酵素が不足している場合は、年齢的にはまだ若くても身体は老化している、という状態に陥りやすくなります。

病気ではないのにいつも体調がなんとなく優れない、疲れやすい、ダイエットをしても体重が減りにくい…。このような症状を感じているなら、酵素が不足していると考えたほうがよいでしょう。最近の研究では体内で一生のうちに合成される消化酵素と代謝酵素の量は一定であるともいわれていますが、一方では「酵素は触媒※として働くので消耗されない」という説もあり、まだまだ研究が必要な分野でもあるのです。ただし代謝酵素を消耗(疲弊)させたカラダは免疫機能が衰えるため、糖尿病やガン、動脈硬化などの重篤な疾病につながりやすいので要注意であることに変わりはありません。

※触媒とはそれ自身は変化しないまま、接触する周りの物質の化学反応を促進あるいは抑制する物質のこと。

profile

渋谷DSクリニック 林博之院長

2005年にダイエット・部分痩せ専門クリニックとして渋谷DSクリニックを開院。 ダイエット専門医師としてダイエットにおけるあらゆる独自のノウハウを培ってきたパイオニア的存在。 ヒトが持つ本来の美しさを活かし、正しいダイエット方法を全ての人に伝える。的確なアドバイスが評判。

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