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セラミドを多く含む
食品は?

「フィトケミカル」にセラミドを生成するための
材料が含まれている

「フィト」とは植物のこと、「ケミカル」とは化学物質のことを言います。フィトケミカルとは植物が自己を守るために持っている自己防衛成分のことです。フィトケミカルは植物の色素成分に多く含まれています。例えば、ポリフェノール、イソフラボン、リコピン、カロテン、ルティン、カプサイシン、アントシアニン、クルクミンなどよく耳にする成分も多いと思います。

フィトケミカルを日常の食事で上手に摂っていくには、いろんな色の野菜を摂るように心がけることが重要です。「黄色」、「緑」、「赤」、「オレンジ」、「紫」、「白」、「黒」の7種類の色の食品をバランスよく摂ることで相乗効果となり、体内でのセラミド量の向上が期待できます。

特におすすめの食品は「コンニャク」

特にセラミドを多く含んでいるのが「黒」の食品です。コンニャク、しらたき、黒豆、小豆、ひじき、わかめ、ごぼう、そば、コーヒー、紅茶、黒こしょうなどの食品にはセラミドが豊富に含まれています。

もっとも多いのはコンニャクで、セラミドのサプリメントはコンニャク芋を原料としているものがほとんどです。黒以外の6色はセラミドを無事に肌まで届けるために重要な働きをします。まず「白」の食品は、たまねぎ、カリフラワー、サトイモ、ごま、じゃがいも、大豆、白菜、キャベツなどで、血流を促進してセラミドを肌まで運搬するのを助ける働きがあります。

「緑」「紫」「赤」「黄」の食品は、色から想像できると思いますが、緑黄色野菜が主に挙げられます。緑黄色野菜は抗酸化作用を持つものが多く、セラミドの合成を邪魔する活性酸素を撃退する働きがあるため、「黒」「白」の食品と共に積極的に摂取していくことがおすすめです。

注目されているミルクセラミド

牛乳もセラミドを含む食品として注目されています。牛乳に含まれるスフィンゴミエリンは体内でスフィンゴミエリナーゼという酵素によってセラミドとなります。動物性のためコンニャクなどに比べて人のセラミドに近く、吸収も良いというのが特徴です。この特徴を活かした「ミルクセラミド」という商品も数多く出てきています。

バランスの良い食生活が大事

セラミドを多く含む食品をみてみると、非常に体にいい食品が多いことが分かると思います。野菜、果物、海藻類、イモ類などバランスの良い食生活の基本となるような食品ばかりです。セラミドをたくさん摂ることは、健康面においても非常によい効果が期待でき、体に必要な栄養成分を摂取することができるのです。現在セラミドは手軽に摂れるよう、サプリメント、お菓子、ドリンク、ダイエット商品など様々な商品が開発されています。日常生活での不足や、肌荒れなどが特に気になる場合は手軽に摂取できる商品を取り入れることもおすすめです。

セラミドの体内での生成をたどっていくと、もともとの材料となるのはブドウ糖とパルミチン酸です。ブドウ糖は炭水化物が最も小さく分解された状態のものです。パルミチン酸は飽和脂肪酸の一つで主にラードに多く含まれている脂肪です。セラミド生成はブドウ糖がセリンに、パルミチン酸がパルミトイルCoAとなりこの2つが合わさって3-フィトスフィンガニンとなるところからスタートします。

炭水化物はご飯、パン、麺から毎日摂取していると思います。それに加えて脂肪も欠かさずに摂取することが大切ということが分かると思います。さらに代謝を助けてくれるのはビタミンやミネラルなので、やはり、バランスの良い食事というのがセラミドを補う上でも、健康においても重要なのです。

profile

メディアージュクリニック青山 椎名邦彦院長

出産や高度不妊治療、若年層の月経に関するトラブル、婦人科疾患・ガンの治療と多岐に渡り、長年女性の一生に向き合う中で、健康や外見面の美しさ、内面的な充実、そしてアンチエイジング医療など、トータルな女性医療の重要性を実感。

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