株式会社チームモウリ取締役 飯野 耀子先生

健康情報を提供する専門家一覧

あなたの悩みに対して食を処方するプランナーという生き方

株式会社チームモウリ取締役 美容食スペシャリスト/ブランディングプランナー
            飯野 耀子

経歴

成城大学文芸学部卒業。在学中にニューヨークに留学。NPO法人日本ハーブ振興協会主席研究員、All About初代食育ガイド、myfood.jp元編集長、Beauty Park元編集長。日本やアジアを舞台にテレビ、ラジオ、メディアと幅広いジャンルで活躍。西洋医学、東洋医学、植物療法の観点から食の効能についての情報をはじめ、美容、旅、ライフスタイルに渡る情報発信を展開。女性向けライフスタイルの発信、プランニング及びプロモーションに定評がある。健康管理士/薬膳調理指導員/サプリメントコーディネーター

インタビュー

これまでの飯野さんの経歴を拝見した時にまず感じたことが、とにかく活動の範囲が広いということ。どういった経緯でこれまで仕事に携わられてきたのかを聞いてみた。

これまで様々な仕事に携わってこられたと思いますが、
プランナーという仕事をすることになったきっかけについて教えていただけますか。

大学を卒業後、しばらくIT系の会社でマーケティングの仕事に携わっていたのですが、その後、花嫁修業の一環でお料理教室に通っていました。当時はとにかくお嫁さんになりたかったんです(笑)。ところが、通っていたお料理教室の先生が山本海苔店様の新規事業のプロジェクトを任せられることになって、そこで何故か私にも声が掛かりまして・・。私は薬膳調理指導員の資格を持っていたので、先生の企画に食の効能という側面からストーリーを作るアドバイザー的な役割でプロジェクトに参加することになり、それが、私が今の道に進んだきっかけということになりますでしょうか。山本海苔店様の仕事を契機にその後、いわゆる「食」という観点で様々な仕事をやらせていただくことになったのです。

薬膳を学ばれたのは何か理由があったのでしょうか。

IT系の会社を辞めた頃に大失恋をしまして(苦笑)。恋人に振られた翌朝、あごの周りに大量の吹き出ものができてしまいました。皮膚科に行ったりエステに通ったりと様々な治療を試みたのですが全く治らなくて、最後に漢方を服用したら改善したんです。その時に漢方の先生に貴方は熱体質だと言われました。それまで自分は冷え性だと思っていたんですが、冷え性にも実は種類があって、貴方は身体の中心に熱が集まってしまう。なので身体の末端は冷えてしまうけど身体の中心には熱が籠ってしまう。その熱の発散場所が無いから最終的に肌に出てしまうということでした。そんなきっかけもあって、少し漢方に興味を持っていたところ、たまたま本屋さんで手に取った料理の本の中で薬膳というものがあることを知り、あ、これだ!という直感でその本を買ったのが薬膳との出会いです。実際に自分の皮膚が治癒したという経験があったので、きちんと学ぼうと考え、その後、薬膳調理指導員の資格を取得しました。

実際に薬膳を学んでみると、視界の霧が晴れるかのように様々な気付きを得ることになりました。体は人なりと言われますが、肌も人なりです。あごの周りに出た吹き出ものも失恋した時の重い感情が行き場を失って最終的に肌に現れてしまったのかなと。だから、その人の肌の状態を見るとその人の悩みとか身体の調子の悪い部分が分かるようになります。薬膳は中医学理論に基づき調理された料理のことで、必ずしも生薬が含まれている食事のことではありません。中医学は陰陽・五行・経絡・経穴・気血水・五臓六腑の理論で構成された学問で、ここではとても説明しきれませんが、私は、薬膳は「食の処方箋」だと説明しております。薬膳を学んだことで自分の食に対する知識のベースが構築され、それを応用することで薬膳の域を超えて様々な食に関するアプローチでお客様のオーダーに対応することができるようになりました。

食に関するアプローチというのはどういったものでしょうか。

薬膳は中医学理論に基づいているとお話しさせて頂きましたが、中医学理論の中に五行というものがあります。五行には身体の臓器と感情の繋がりについての理論があり、例えば、哀しみの感情は腎臓と関係していますし、喜びの感情は心臓と関係しています。これをベースにそれぞれの悩みを改善する、アプローチするのに良い食べ物を設計していくのが薬膳なんです。ですから理論の基本さえ守れば食の処方は必ずしも中華料理や韓国料理である必要はなく、フレンチであったりイタリアンであったりエスニックであったりと、様々なアプローチができます。なので、私はよく自分は料理研究家ではないと言うんですが、それは何故かというとお客様のオーダーありきでアプローチを考えるからです。医師が患者の症状に対して薬を処方するのと同じように、私はその人の悩みに対して食を処方します。

最後に飯野さんのフィールドのひとつであるハーブについてお聞かせいただけますでしょうか

ハーブはどちらかと言うと女性が利用しているイメージが強いですが、最近では男性でも生活に取り入れている方が増えてきました。何となく試してみたいけどよく分からないから・・という人にはユーカリのエッセンシャルオイルを1本置いておくといいですよとお勧めしています。鼻づまりや喉の痛みを緩和させる薬にも配合されているので冬場は自宅にあると重宝すると思います。 あとは、自分の身体の声を聞くことです。例えば何種類かハーブの匂いを嗅いでみてその時に一番心地よかったり、好きだなと感じたものを試してみると良いかと思います。効能を考えて選んだとしてもその匂いが自分に心地よくなければかえってストレスになってしまいます。自分の感覚でまずは試してみて、それが自分の生活にあると心地いいと感じたなら、今度は自分で調べて選んでみればいいと思います。ハーブのある生活はすごくいいと思いますので、是非気軽に試してみると良いのではないでしょうか。

基本情報

  • 所属株式会社チームモウリ
  • 所在地東京都中央区
  • 最寄り駅東京メトロ東銀座駅
  • TEL090-7010-9835
  • ホームページhttp://ameblo.jp/comfiestyle/

著書