登山コラム・登山時の栄養補給「アミノ酸」

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登山時の栄養補給
「アミノ酸」

登山時の栄養補給について数回に分けてお届けしていますが、今回はアミノ酸をテーマにお話ししていきます。私は今まで様々な運動をしてきましたが、どちらかというと激しいものではなく、栄養補給の必要が無いくらいの軽い運動ばかりでした。しかし、富士登山をすることになり、その環境を調べたところ、1合目では真夏の気温でも、5合目では涼しく、頂上では真冬の気温になるとのこと。登山のスタート時は半袖でしたが、8合目を過ぎてからはフリース、ダウン、ニット帽、スノボ用の手袋というように徐々に装備が増え、それでも手足がかじかんで感覚がなくなるほどでした!この温度差に加えて、酸素濃度の低下も加わるともなれば、体力の消耗は著しいことは目にみえています。そこで、アミノ酸を数回に分けて摂りいれることを実践することにしました。

アミノ酸の基礎知識

私たちの身体は筋肉、骨、髪の毛、爪、皮膚、その他の臓器のほとんどがたんぱく質を土台としてできています。アミノ酸とはたんぱく質の構成成分のことでこの成分を十分に摂ることが丈夫な体作りには欠かせないのです。私たちの身体を構成しているアミノ酸は約20種類。
そのうち、体内で合成できない「必須アミノ酸」が9種類、体内で合成できる「非必須アミノ酸」が11種類あります。

必須アミノ酸
  • ・バリン
  • ・イソロイシン
  • ・ロイシン
  • ・メチオニン
  • ・リジン(リシン)
  • ・フェニルアラニン
  • ・トリプトファン
  • ・スレオニン(トレオニン)
  • ・ヒスチジン
  • 非必須アミノ酸
  • ・アルギニン
  • ・グリシン
  • ・アラニン
  • ・セリン
  • ・チロシン
  • ・システイン
  • ・アスパラギン
  • ・グルタミン
  • ・プロリン
  • ・アスパラギン酸
  • ・グルタミン酸
  •  

    必須アミノ酸は体内で合成できないために、食物などから摂りいれることが必要となるのですが、
    アミノ酸は「チームワークで働く」という特性があります。
    9種類のうち1種類でも少ない量だと、チームワークで働けなくなり、少ない量に合わせてでしか働くことができません。アミノ酸を補給する際は、9種類全てまんべんなく含まれているものを選ぶようにしましょう。

    効率良くアミノ酸を補給する方法

    魚や肉といった動物性のたんぱく質には、必須アミノ酸がバランスよく含まれていますがたんぱく質からアミノ酸に分解するまでに、時間がかかってしまいます。

    そこでおすすめなのがアミノ酸入りのゼリー飲料やアミノ酸の顆粒。アミノ酸の量は様々ですが、運動時であれば1本あたり2,000mg以上入っているものをおすすめします。

    私は登山中に3,600mgのアミノ酸が配合されているゼリー飲料を3~4本頂きました。補給のタイミングとしては以下の通りです。

    ・登山前日に1本・登山前に1本・登山途中で1本を半分ずつに分けて2回で飲みきる×2本分

    アミノ酸の効果には多々ありますが、やはり疲労を溜めないこと、早く回復するということが一番といわれ、多少の筋肉痛はあったものの、翌日の目覚めはスッキリでした。

    6回に渡ってお伝えしてきました富士登山の体験談と栄養補給については今回が最後。また何か挑戦したらここで報告しますので、皆さんのお役に立ててもらえると嬉しいです。アミノ酸についてはサプリメント大学でも詳しく医師が解説しています。アミノ酸の中でもBCAAなどの役割について確認してみてくださいね!

    著者プロフィール

    磯村 優貴恵

    管理栄養士・フードコーディネーター・薬膳インストラクター。ダイエット専門のサロンでの食事指導を経験後、料理人として3年間飲食店の厨房に立つ。現在は料理と器の相性を大切にし、美味しく、健康的な料理の開発や執筆に携わる。プロフィールを詳しく見る